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   虫歯&銀歯の女の子   
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    虫歯&銀歯の女の子   
  
- 1 :名無しさん@ピンキー:04/07/19 16:12 ID:8MZmTy88
   こんな子に激しく萌えます    http://up.nm78.com/data/up047068.jpg 
   
 
  
- 164 :パラレル化スマソ:04/09/02 10:56 ID:gtl+DybO
   続きが書かれてるけど、   漏れは別のを家で書いてたんでせっかくなので披露   163より心理戦っぽいな      「嘘よ。痛くないし。」   顔が少しこわばっている。   舌の感触では、奥歯よりも大きい穴のようだったし、   気付いてないなんてありえない。   そういえば・・・   香緒里はこの夏、大好きなカキ氷をあまり食べなかった。   しみるのだろうか?   「見てみよう。もっかい見せて。」   ライトをつけて見てみるものの、暗くなってきていてよく見えない。   ダッシュボードからペンライトを取り出す。 
 
  
- 165 :パラレル化スマソ:04/09/02 10:57 ID:gtl+DybO
   光を当てた瞬間、歯の間から黒ずんでいるのが、透けて見えた。   ふだん見ているときは、きれいな白い歯だと思っていたが、   強い光が当たると、縁が白濁している。   「けっこう大きいよ。」   眉間に皺を寄せてみせる。   香緒里が悲しそうな顔をする。   「隣の歯も…。あぁ、反対側の歯の間も、黒い…かも」   香緒里は今にも泣き出しそうだった。   「他にもあるんじゃないの。口あけて、全部見せて。」   目を見開いて、唇を閉じそうになるのを、指で押さえて開かせる。   「意地悪じゃなくて、心配してるんだよ?」   香緒里は素直にこくり、と頷いて、おそるおそる口を開いた。    
 
  
- 166 :パラレル化スマソ:04/09/02 11:49 ID:gtl+DybO
   左手の親指でぐいっ、と開けて、右手のペンライトを当てながら覗き込む。   さっきよりも光が強い分、奥までよく見える。   笑ったとき、上の右の一番前の奥歯がキラっと光るのは知っていた。   こうしてみて見ると…   「けっこうたくさん、虫歯、あるんだね」   とっさに閉じようとするのを押さえつける。   痛いと言っていた歯は、前から2番目だったが、   その後ろは十字に銀が詰められていて、   そのまた後ろの歯は、、前半分が白く濁り、   前の歯との間に黒い穴が小さく開いていた。   「痛いのは、さっきの歯だけ…じゃないよね」   口を開けられたまま、首を振って抵抗する香緒里。   「またお茶で確かめてみる?」   「ヤっ」   言った瞬間、涙がぽろり、とこぼれる。    
 
  
- 167 :パラレル化スマソ:04/09/02 12:29 ID:gtl+DybO
   これはちょっと意地悪だったか。   でも…   見た感じでは、痛がっている左側だけじゃなく、   右側も似たようなものなのだ。   いや、もっとひどいかもしれない。   前から3番目の奥歯は、銀が左より少し大きく詰められているが、   その前の歯は、銀歯との境が茶色く、やや溶けたようになっているし、   一番奥の歯は、よく見えないが、向こう側がやはり、虫歯のようだった。   一番前の奥歯も、白い詰めものがしてあるようだが、その周りは黒っぽく縁取られ、   歯全体が黒ずんでいる。   「本当に、心配なんだよ。こんなに、虫歯だらけで。痛くないの?」   ぽろぽろと涙をこぼしながら、なぜか香緒里は赤くなったように見えた。    
 
  
- 168 :パラレル化スマソ:04/09/02 12:46 ID:gtl+DybO
   「痛いなら、言いなよ?」   優しく聞くと、香緒里の目に、すがるような表情が宿った。   「やっぱり痛いんだね。どこ?一番奥?右?」   香緒里は黙って、左の上の歯を指した。   「えっ、上…?」   見にくいので、シートをもっと倒し、下から覗くようにする。   すると…   指差した歯は、下の歯なんかとは比べ物にならない、大きな穴が、ぽっかりと開いていた。   「何だよこれ!」   驚いて、口を開いていた手を離す。   香緒里は、ひっく、ひっく、としゃくり上げながら、   「銀歯が…取れちゃって…でも、歯医者は嫌だから…」   と言う。   「痛くないの?痛いよな、これは」   「最初は痛くなかったの…でも…ここんとこ痛くて…」   「いつから?痛み止め、あったと思うけど、やろうか?」   「先週から…でも、もう痛み止め、効かないの…」   ひっく、ひっく。    
 
  
- 169 :パラレル化スマソ:04/09/02 13:09 ID:gtl+DybO
   可哀相に…   「なんで、こんなになるまで放っておいたのさ。」   「歯医者…嫌い…」   「いや、それはわかるんだけどさ、ひどいよ?あの虫歯。」   「うん…」   「他の歯だって、ほとんど虫歯みたいだし」   「でも…嫌なの。」   こっちが心配しているのに、   嫌としか言わない香緒里に、少し腹が立ってきた。   「子供じゃないんだからさ。」   「わかってるけど…」   「だいたいそんなに虫歯だらけになるなんて、」   また香緒里は赤くなった。   「ちゃんと歯磨いてんのか?」   ますます赤くなっていく。   もしかして…    
 
  
- 170 :パラレル化スマソ:04/09/02 13:37 ID:gtl+DybO
   「虫歯だらけ、が、恥ずかしいのか?」   さらに赤くなって、こくん、と頷く。   「その虫歯だらけの口を、歯医者にも見せたくないってこと?」   「もうっ、虫歯だらけ虫歯だらけって言わないでよ…」   「だって、そうだろ?見たところ、ほとんど全部虫歯だったし」   「…全部見てないくせに。」   少し恥かしそうに、なじる。   「見て欲しいのか?」   「ぅ、ん。」   「じゃあ、もう一回開けて。」   「あーん、って言って。」   不思議な気分だった。   たかが歯を見るのがこんなに、なんというか…   「…何言ってんだ。ま、いいか、じゃ、あーん。」   香緒里が、すんなり口を開ける。    
 
  
- 171 :パラレル化スマソ:04/09/02 13:37 ID:gtl+DybO
   「下は見たんだったな、えーと、でも、何かコメントした方がいいの?虫歯だらけだ、とか。」   香緒里が腹を小突く。   「ちゃんと綺麗にしてあるんだけど、どうして、虫歯がこんなに。」   またしても香緒里は真っ赤になってしまった。   これではまるでHではないか。   「数えてみよう。下は・・3本かな、治してあるの。」   こくり。香緒里が頷く。   「でも、治してないのが、いち、に、さん、3本と、虫歯っぽいのが1本」   やはり、現実を突きつけられると、恥かしいだけでなく、やや怖いようだ。   香緒里の顔が少し固くなった。   「あと、治してある歯も1本、やられてるっぽいな」   えっ、という顔をする。   「ああ、そうだ、確かめてみようか、」   香緒里がイヤイヤをするが、そこはしっかり押さえつける。   右の一番手前の歯を、こつこつ、と、爪で叩いてみる。   「あッ、イッッ」    
 
  
- 172 :パラレル化スマソ:04/09/02 13:51 ID:gtl+DybO
   「やっぱり虫歯になってるんじゃない?これで4本か。」   また、香緒里の顔が歪む。   その奥は…叩くのは難しいな、そうだ、境目に…   香緒里の口から手を離して、トポトポ、とお茶を注ぐ。   湯気が立ち上った。   「はい、もう一回、あーん。」   渋る香緒里に、   「ちゃんと開けないと、調べられないだろう?開けなさい。」   と強く言ってみる。   香緒里は、赤くなって、また素直に口を開けた。   「虫歯だらけなのはわかってるんだから、もうちょっと大きく開けて。」   さらに大きく開かせる。   銀歯と、手前の歯の間あたりに、熱いお茶を垂らしてみる。   「ああああっ」   ぎゅっ、と眉間に皺を寄せて、香緒里がびくん、と跳ねる。   さきほどのように睨むかと思ったが、不安そうな目でこっちを見ている。   「ごめん、痛かったか、でも、ここもけっこう大きい虫歯になってるわけだ。」   だんだん、本当に診察しているような気分になってきた。   「下の歯は、虫歯が5本。早く治さないとね。じゃ、上を見せて。」 
 
  
- 173 :パラレル化スマソ:04/09/02 14:15 ID:gtl+DybO
   少し顎を上げさせて、上の歯を覗き込んだ。左からだ。   やっぱり、ひどいな。   さっき見た、前から3番目の歯は、   大きく穴が開いている、というか、ほとんど歯が残っていない。   前から3番目の歯は、どこも銀歯なのかな?   ちら、と右に目をやると、やはり銀が入っている。   初めて生える大人の奥歯だから、しっかり磨きましょう、と習った気がする。   香緒里は、これを虫歯にしてしまったんだな、と思うとドキドキしてきた。   じっと黙っていたので、香緒里が、不安そうな顔で見ている。   「ああ、ごめん、この歯は、抜かないといけないんじゃないかな」   またも涙がにじんできた。   指で、ちょん、と触りたかったが、さすがに痛いだろう。やめておこう。   その前後の歯は、間の歯がないだけに、見やすかった。   奥の歯は、歯が接していたあたりに茶色く小さい穴が開き、中で穴が広がっているのが   うっすらと透けて黒っぽく見える。   手前の歯は、奥から、少し大きめの穴があいていた。   間の歯がひどいせいで、気にならないが、この2本も、けっこう大きい虫歯だろう。   「この痛い歯の両脇の2本も、ひどい虫歯になってるね。痛い?」    
 
  
- 174 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 14:20 ID:iqFAWdhO
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              O 。                    , ─ヽ   ________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   |__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのさ   |_|__|__|__ /ノへゝ/'''  )ヽ  \_________   ||__|        | | \´-`) / 丿/   |_|_| 从.从从  | \__ ̄ ̄⊂|丿/   |__|| 从人人从. | /\__/::::::|||   |_|_|///ヽヾ\  /   ::::::::::::ゝ/||   ────────(~〜ヽ::::::::::::|/  
 
  
- 175 :パラレル化スマソ:04/09/02 15:16 ID:gtl+DybO
   香緒里は首を振るが、この様子では、どの歯が痛いかなんて、わからないかもしれない。   一番手前の歯は…なんとなく溝が茶色い気もするが、セーフかな。   「えーと、今のところ、上は4本中、3本虫歯。」   不安そうに、目で頷く香緒里。   「…ってことは、あわせて8本か。多いよね。」   この、恥かしさと、怯えの間で揺れ動く様子が、快感になってきた。   「じゃ、次行くよ、この歯、犬歯だっけ?前歯との間が虫歯だったよね。」   「はい、イーってして。」   犬歯と前歯の間に光を近づけると、黒いのが透けて見える。   「今度、あーん。」   裏から見てみると、隣の歯は、穴が開いているのだが、   犬歯の方は、やはり、黒く透けているだけだった。   が、虫歯なのは間違いないだろう。   「ちょっと我慢して。」   さっきやったように、爪で、こつこつこつ、と叩いてみる。   香緒里は、ちょっと目を細めたが、声は出さなかった。   「痛くはない?」と聞いてみると、   「そんなに。」と、少し元気に答える。   「でも、虫歯なのは間違いないね。9本だな。」   と、ダメ押しをしておく。    
 
  
- 176 :パラレル化スマソ:04/09/02 15:17 ID:gtl+DybO
   「続けるよ。はい、イー。」   控えめにしか開かない唇を、指でめくり上げる。   少し嫌がる様子を見せたが、   「こうしないとちゃんと見えないから」となだめ、   前歯を前からまとめて見て行く。   中央から2番目の歯は、両隣との境目から、かなり黒ずんているのがわかる。   両方から削って治すのだろうが…   「この歯、両側から虫歯になってるけど、どうやって治すんだろうね」   とつぶやく。   「け、削るんじゃないの?」   「でも、けっこう大きそうだから、歯がなくなっちゃうんじゃないかと思ってさ。」   香緒里は泣きそうな表情で、   「差し歯になるのは、ヤダっ…」と言った。   「差し歯?入れ歯とは違うの?」   「よ、よくわかんないけど…」   「まあ、早く治したほうがいいだろうね。前歯は痛いって言うよ。じゃ、次。イーっ。」    
 
  
- 177 :パラレル化スマソ:04/09/02 15:18 ID:gtl+DybO
   中央の2本の歯は、中が黒ずんでいるだけじゃなく、   上の方に、どちらも穴が開いているのがわかった。   普段、笑うときは、歯の先しか見えないので、気付かなかったんだろう。   「上の歯、ほとんど虫歯じゃない。」   ここまでくると、心配よりも、残酷な気分が勝っていた。   「前歯までこんなに虫歯にして。」   またも赤くなり、悲しそうな顔をする香緒里。   「そんな顔したって、こんなに虫歯にしたのは、香緒里なんだからね」   言い放って、そのまま隣の歯にうつる。   これはなんともなさそうだけど…   「はい、あーん」   口を開けさせて裏から見てみると、歯の付け根あたりに茶色い穴が開き、   そこから黒ずみが広がっていた。   「この歯もやられてるよ。」   ここまでで、虫歯は13本だった。もはや、香緒里はぐったりしていた。   「もう少しだから、全部見ようね。」   口を開かせた。    
 
  
- 178 :パラレル化スマソ:04/09/02 15:18 ID:gtl+DybO
   スマソ。漏れもぐったりしてきた。   続けるなり終わるなり・・・ 
 
  
- 179 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 15:56 ID:b1NpzUxn
   早く病院へ逝ったほうがいいよ。   こんな時間に、こんな文章を書いている奴って   近づきたくない。。    
 
  
- 180 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 17:46 ID:u8Pnrcd8
   マジ早く医者逝け!〉岸利  徹          ついに誰にも相手にされず、ここに書いたか。 
 
  
- 181 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 17:53 ID:20uaV9jm
   まあまあ、そう言いなさんな(´ー`)     前に創作したのをupしてくれたみたいだし…     こんな時間に萌えてしまった俺こそ逝ってよしかもな 
 
  
- 182 :岸利 徹:04/09/02 18:21 ID:8KSdvKB3
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい!    
 
  
- 183 :岸利 徹:04/09/02 18:27 ID:8KSdvKB3
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 184 :岸利 徹:04/09/02 18:28 ID:8KSdvKB3
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 185 :岸利 徹:04/09/02 18:32 ID:8KSdvKB3
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 186 :岸利 徹:04/09/02 18:34 ID:dBDqsxDP
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 187 :岸利 徹:04/09/02 18:34 ID:dBDqsxDP
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 188 :岸利 徹:04/09/02 18:35 ID:dBDqsxDP
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 189 :岸利 徹:04/09/02 18:35 ID:dBDqsxDP
   なんでオレだと分かる?      管理人としての適正はかけらもないので、HPの作成維持は挫折しただけです。   自分勝手な行為や、無意味な言動は反省しています。      ひねくれ者だけど、これからもよろしく。   だれか私を相手にしてくださーい! 
 
  
- 190 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 20:39 ID:B0hbXrMq
   しつこいのはともかくとして、小説乙。   萌えてしまったよ。 
 
  
- 191 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 22:20 ID:vcEVXpjl
   久々に銀歯画像見つけた。   ttp://www.queenslounge.com/bbs/img/5906.jpg 
 
  
- 192 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 22:33 ID:HU+ecZWn
   >>191   光り具合がたまらないね。   下の歯がびしーっと揃ってるとこもいい! 
 
  
- 193 :名無しさん@ピンキー:04/09/02 23:18 ID:ojopNNSg
   >>191   向かって左の前歯は差し歯かな?   保険で対応したんだろうな。すぐわかる。いっぱい稼いでオールセラミックに差し替えてくれ。    
 
  
- 194 :名無しさん@ピンキー:04/09/03 07:57 ID:JPI+dVTU
   小説乙でつ。萌えるより先に、「こいつ、舌噛まれたりしたらどうするんだろ…」と考えてしまう漏れは負け組み。    
 
  
- 195 :名無しさん@ピンキー:04/09/03 11:16 ID:F3QE1no6
   萌えたがちょっと虫歯多すぎて可哀想になったよ〜   前歯全部はやりすぎだろ〜   詳しい描写には本気萌え。 
 
  
- 196 :名無しさん@ピンキー:04/09/03 17:29 ID:N6TJLgC4
   友達で、歯医者伸ばし伸ばしにしてたら14本も治療された!って子はいた 
 
  
- 197 :名無しさん@ピンキー:04/09/03 17:33 ID:N6TJLgC4
   でも確かに萌え〜、   1本ずつでも興奮する詳しさで、13本もまとめて来られると   あまりに盛りだくさんすぎて、   全部読んだ後で   勿体無かった・・と思った自分鬱。      dクス。趣味合いそうだ。 
 
  
- 198 :名無しさん@ピンキー:04/09/03 17:35 ID:N6TJLgC4
   ああ、岸利徹は視覚派っぽいから、小説は書かなそう   てか、書けなさそう       
 
  
- 199 :名無しさん@ピンキー:04/09/03 22:04 ID:zzcDjNNE
   14本が114本に見えて(((( ;゚Д゚)))ブルブルガタガタしますた。   眼鏡が汚れているといかんな。雲って見えたりぼやけて見えたりするし。    
 
  
- 200 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 04:37 ID:ge1Xvlp3
   200 age 
 
  
- 201 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 14:24 ID:Az/3d0Fg
   続きを。      右の犬歯は意外にも無事だった。   告げると、香緒里は少し喜んだ。   「他の歯ほとんど悪いんだから、こんなとこで喜んだってダメだよ」   釘をさし、次の歯に移る。   かみ合わせは綺麗だった。   だがよく見ると、奥の歯との間、内側が黒くなっている。   奥の歯も接しているところが黒い。   あまり大きくはなさそうだがこの2本も虫歯だろう。   「ほら、残念。2本続けて虫歯になってる。」   香緒里は短くため息をついた。    
 
  
- 202 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 14:31 ID:Az/3d0Fg
   「次の歯は…いつ治したの?」   「小学4年のとき」   「それから歯医者には?」   「…行ってない」   じゃあ全部10年越しの虫歯か。   銀を詰めてあるが、縁がグレーになって、今にも取れてしまいそうだ。   「これもきっと中で広がってるよ。」   「たまにしみるの…」   「じゃあ間違いないね。はい、次最後だよ、あーん」   最後の歯も、やっぱり虫歯だった。   かみ合わせの溝が、色は変わらないが太く、深くなっていた。   「まだそんなに大きくないけど、放っておくと中が広がるよ。早く治そうね」   そう香緒里に言ったとき、ふと気づくことがあった。   「香緒里、親知らずは?」   「わからない」 
 
  
- 203 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 14:42 ID:Az/3d0Fg
   じゃあまだ生えていないんだろう。   香緒里はあごが細いから、きっと抜くことになるだろう。   「じゃあ、まとめ。虫歯は17本。親知らずも合わせて、21本治さないとね。」   香緒里はしゃくり上げるようにして、また泣き出した。   「怖い?」   「違うの、磨いてるけどダメなの…信じて、汚い子だと思わないで、嫌いにならないで…」   「わかったよ」   正直、ちゃんと磨けてるとは思わなかったが、   普段気っ風のいい香緒里の弱点を見た気がして、可愛くて堪らなかった。         歯小説じゃなくなってしまったよ…orz 
 
  
- 204 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 14:49 ID:ezZsxbUU
   キモイーーー    
 
  
- 205 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 21:14 ID:vj2p9QUZ
   治療跡とか虫歯とか興奮する〜!   歯医者とか大好きだもん。   ライト当てられて口開かされてじっくり見られるなんて、   ある意味恥辱プレイだもん。表情も歪んじゃうし。ちょっと痛いし。   奥歯ガリガリやられたりするとクリトリスが疼いてきちゃうんだけど・・・   超接写主義みたいなサイトとか見るとほんと濡れてきちゃう。   歯を削ってる最中のどアップの画像とかあればいいのにー!   そういう事出来る歯医者さんていないかなぁ。 
 
  
- 206 :はは:04/09/04 21:43 ID:pW+fkYli
   かわいい女の子の奥歯で思いっきり噛まれたら、人間の指ってどうなっちゃうんでしょうか??   ちぎれはしないですよね?? 
 
  
- 207 :はは:04/09/04 21:45 ID:pW+fkYli
   かわいい女の子の奥歯で思いっきりかまれたら、人間の指って   どうなっちゃうんでしょうか??ちぎれはしないですよね? 
 
  
- 208 :岸利 徹:04/09/04 23:46 ID:ECKcMy64
   >>206-207   かわいくても、ブサいくでも同じ。   てゆーかー、この質問書いてるのおまえだけだぞ。   以前にも見たこと有るが。   ふつうに考えれば分かることだろうが、ぼけ。    
 
  
- 209 :名無しさん@ピンキー:04/09/04 23:57 ID:YyS9ZCYD
   >>203   震えながら歯医者に行って治療するシーンたのむ 
 
  
- 210 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 00:31 ID:9nwAlaXl
   一夜明けて、今日は香緒里の10年ぶりの歯医者の日だ。   あれほど痛がっておきながらなお尻込みする香緒里を、   半ば連行するような形で、ようやくドアの前まで引っ張ってきた。   香緒里を見ると、すっかり青ざめてしまっていて、   もはや抵抗する力もなくなって震えている。   恥ずかしいから行きたくないと言っていたが、   それ以上に怖がっているみたいだ。   「いいね、頑張ってちゃんと治そうね」   念を押す。   「…うん」   「ドアは自分で開けなよ」   俺が開けるのは香緒里のためにならないような気がする。   「……うん」   香緒里は意を決したように、勢いよく歯医者のドアを開けた。    
 
  
- 211 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 00:45 ID:9nwAlaXl
   中に入ると、歯医者独特の臭いが漂ってきた。   歯医者が苦手ではない俺でも、少し身構えてしまう。   香緒里は気丈に振る舞っているが、緊張のあまり、動きがぎこちない。   緊急の初診だと受付に告げると、問診表が手渡された。   香緒里が順に記入しているのを、横目で眺める。   『ご来院の理由…痛む歯がある』   『治療の仕方について…気になる歯だけ治す』   「…こら、見てるぞ」   「あ」   「香緒里は、こっちの『悪い歯は全て治す』だろ」   「……」   「どうせ先生に見られたら、全部治すまで許してくれないよ」   昨日素人目に見ただけでも、痛そうな歯が10本近くあったのだ。    
 
  
- 212 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 00:53 ID:9nwAlaXl
   「でも…」   「でもじゃない。口開けて、あーん。」   明るい室内なので香緒里の歯を一望できる。   昨日はペンライトで少しずつだったから実感が沸かなかったが、   こうしてみると、香緒里の奥歯はぼろぼろの一言だ。   「虫歯になってない奥歯、一本だけなんだよ。」   香緒里は真っ赤になって俯き、問診表を訂正した。   「大野香緒里さーん、2番にお入りください」   問診表を書き終わると、丁度中から呼ばれた。   さっと香緒里が青ざめるのが判った。   「一人で大丈夫?」   「……付いてきて欲しい」   許可を取って一緒に入る。       
 
  
- 213 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 00:55 ID:c3f0jtLp
   206 207>>   かわいい女の子に銀の詰め物が施された奥歯で噛んでもらいたい気持ちは   わかります。 
 
  
- 214 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:03 ID:vZpz+9iI
   >>206   この前深夜番組で、山川え○かがチュッパチャプスの早食い競争っていうのやってて、バキバキむりやり噛み砕いてた。   指も同じように噛まれたらひとたまりもないんじゃないかな? 
 
  
- 215 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:06 ID:9nwAlaXl
   歯医者は40ぐらいの渋いおっさんだった。   「えーと、左の上が痛むの?」   香緒里が硬く頷く。   「じゃあ椅子倒しますね、はいお口開けて」   俺の握っている左手がきつく握られるのが判った。   香緒里が口を開けると、歯医者は中を覗き込み、「ほお…」と唸った。   「これは…ずいぶん放っておきましたね。他にもたくさん虫歯になっているようだし。    あなたの歳でこれでは…ちょっと多すぎますね。    とりあえずレントゲンを撮りましょう」   容赦なく言われて真っ赤になるかと思いきや、香緒里は見て判るぐらい震えている。   今にも泣き出しそうだ。   レントゲンのため一旦ブースの外に出て戻ると、   香緒里は目の端に涙をたたえていた。   「怖い、怖い、どうしよう」   「大丈夫だって、俺がここにいるよ」   レントゲンを見ながら歯医者が戻ってきた。       
 
  
- 216 :パラレル化スマソ:04/09/05 01:16 ID:TOHcvRiX
   おおおっ、小説が続いてる!!さらに治療に行っている。!!   しかも、精神的ダメージの表現が多くて、漏れの好きなタイプ。   楽しみすぎる・・   期待してるぜ   入れ歯は好みじゃないんで、そうならないことを祈ってるけど、   こればっかりは、好みだからしょうがないんだよな。   ちなみに自分の好みは、   未治療の虫歯(痛いとベター)と治療シーン、とそれに伴う精神的ダメージ   虫歯を怒られるとか、いじめられるとか、後悔や自責の念とか、   口を開けさせられるとか、唇をめくられるとか。 
 
  
- 217 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:29 ID:9nwAlaXl
   左上の歯は、抜かずに残すことになった。香緒里も少しほっとした様子だ。   今日はその歯を治して、他の歯は順に治していくらしい。      今日の分の治療が始まった。   香緒里が泣いていたのを察してか、俺も出て行けとは言われずに済んだ。   神経がすでに死んでいるので麻酔はしないらしい。   おきまりのキュイーンという音とともに、香緒里の口の中にドリルが入れられた、   キュイーン、チィーン、シュイィン。   香緒里の歯が削られていく。   「あっ、ああ、うー」   香緒里は、口端からよだれを垂らしながら、眉間にしわを寄せ、呻いている。   手にも一層の力がこもり、腰から下がうずうずと動いている。   「痛くはないでしょう?がんばって」   小さく香緒里が肯くのを見て、歯医者は更にドリルを進めた。   「はい、今日はもう削らないよ」   見ると、香緒里の小さな歯にあった、大きな汚らしい虫歯はなくなっていて、   代わりに更に大きな綺麗な穴が空いていた。 
 
  
- 218 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:38 ID:9nwAlaXl
   次は、神経を取ってしまうらしい。   ものすごく小さなねじのような物が、香緒里の歯に力任せに押し込まれていく。   ぐっと押されると、香緒里の足がびくん、と跳ねる。   「少し響きますか?でも、これは麻酔しても変わらないからね、頑張って」   先ほど押し込まれた小さなねじが、今度は力任せに引っ張られる。   「あっ」香緒里が小さく叫ぶ。   それにはお構いなしで、別の小さなねじがまた、   香緒里の、無惨にもぽっかり口を開けた歯に押し込まれては抜かれていく。   香緒里はすっかり怯えきったのか、   ねじを押し込まれるときたまに体に力を入れるだけで、あとはだらりとしている。   つないだ手は妙に熱い。 
 
  
- 219 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:43 ID:9nwAlaXl
   そうこうしている間に根の治療も終わったらしい。   「薬を詰めましたからね、次見て綺麗だったら、金属をかぶせる準備をしましょう。」   「あ、あの…それって…」   終わったのに安心したのか、香緒里が自主的に聞く。   「いわゆる銀歯ですよ。周りを全部覆ってしまう。神経を抜いた歯は脆いからね」   香緒里は呆然とした表情だ。   歯医者がたたみかけて言う。   「あのね、大野さん。今日は歯磨きしてきた?」   「…はい」   「口を開けて」   香緒里の口の中に、細い棒が差し込まれる。   少しいじって取り出した棒の先には、薄黄色いもやもやした物が付いていた。   「歯垢ですよ、大野さん。たくさん残ってます。    歯磨きをしたのとできたのは違うんですよ。」   香緒里はまた、今にも泣きそうな顔をしている。 
 
  
- 220 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:50 ID:9nwAlaXl
   「それにね、前歯なんてそんなに虫歯になるところじゃない。    特に若い女の子なら気をつけるからね。    でもあなたは、下の歯は綺麗だが、上は全部虫歯だ。    恥ずかしいことですよ。」   「……はい」   「全部治すまでにしばらくかかるからね。それまでちゃんと歯磨きして。    これ以上広げないこと。    ところでそちらは?」   「……彼氏です」   「仕上げ磨きをやって貰うといいよ。自分だと手加減するでしょう。」   「……」 
 
  
- 221 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 01:56 ID:9nwAlaXl
   帰り際、恥ずかしいのか香緒里は、妙に早足になっていた。   「香緒里」   「…」   「怖かった? でももうそこまで痛くなくなっただろ?    次からも頑張って通える?」   香緒里は返事をせずに、足を止めた。   「あのさ…仕上げ磨き、やってくれない?    ちゃんと磨いてた、って昨日言ったけど、嘘なの。    磨かないで寝ちゃったり、適当ですましたりしちゃうの。    もう、自分が信用できないから…」   真っ赤だ。相当恥ずかしいのだろう、手が震えている。   「…わかった。その代わり、自分でもうまく磨けるように練習しろよ」   「うん」         治療編、こんな感じかな。   唇めくったり、残りの虫歯が痛くなったりする歯磨き編、誰かお願いします。 
 
  
- 222 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 02:10 ID:TuasS4Z8
   リューターで削ってる画像無いかなぁ?   一度アップで見たいw 
 
  
- 223 :禁断の名無しさん:04/09/05 02:13 ID:hBTYoAIx
   http://hiyo47.chu.jp/get3/7/   ゲトゲトゲットォ〜 
 
  
- 224 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:05 ID:IMoUGeA+
   〜221、アリガd。       
 
  
- 225 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:46 ID:IMoUGeA+
   どうしても、治療に入る前の検診(C2、とかいうやつ)が欲しくて、書いちまった。   要望があればうpするぜ      とりあえず、歯磨き編。 
 
  
- 226 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:48 ID:IMoUGeA+
   その日は、まだ少し痛む、と香緒里が言うので、食事はコンビニで買って、   香緒里の家で済ませることにした。   「さっきの聞いてたら、けっこう、しみる、っていうC2ばっかりだったけど」   「ん?」   「食事のときとか、どうしてたのさ。痛くなかったの?」   「ううん、そんなに。」   「今さら隠したってしょうがないぞ。今年、カキ氷ほとんど食べに行かなかったじゃないか」   「…」   香緒里は先にコンビニに入って行ってしまった。   コンビニで、香緒里はレトルトのおかゆ、俺はおにぎりと弁当とペットボトルの茶を買って帰った。   飲み物はいらないかと聞くと、   「…冷たいものは、ホント、駄目なの。飛び上がりそうになっちゃうから」   と、白状した。    
 
  
- 227 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:48 ID:IMoUGeA+
   家に帰り、軽く食事をすませた。   食べ終わって、寝そうになったが、   「おっと、歯磨き。」   香緒里の歯磨きをしてやらないといけないんだった。   香緒里が歯ブラシを持ってくる。   向かい合わせに座る、など、いろいろ考えたが、結局、ひざの上に香緒里の頭を乗せることにした。   「なんか、変な感じだね」   香緒里が下から見上げる。   俺も妙な気分だ。   「はい、じゃ、あーん。」   人の歯なんて磨いたことがないから、よくわからない。   「とりあえず、下から行くよ。」   一番磨きやすそうだったので、下の左から、磨き始めた。   しゃこしゃこしゃこ。   よく見えないので、ほっぺたを引っ張りながら、歯の外側を磨いていく。   次に歯の裏側、かみ合わせ、と、磨いていく。   「前の歯は、虫歯になってないんだから、しっかり磨かないとな。」   そう言って、唇を押し下げて、丁寧に磨いていく。裏側も。    
 
  
- 228 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:49 ID:IMoUGeA+
   調子がつかめてきた。   「あのー」   香緒里がなにか言いたそうなので、歯ブラシを抜く。   「つわがたまってきひゃった」   ああ、唾か。   「飲んでやろうか」   と言ってみたが、香緒里は、立って、吐き出してきたようだ。   戻ってきて、素直にまた、膝枕する。   右の奥歯も、丁寧に磨く。   慣れてきたので、そのまま右上の歯にうつる。   少々見にくいものの、なんとかできそうだ。   前歯も、唇をめくって、磨く。   「いたっ」   香緒里が顔をしかめる。そうだった。穴があいているところは、少し痛いかもしれない。   注意して磨き、奥歯に入った。   「一番ひどいんだけど、難しいな、痛かったら言えよ」   そう言って、恐る恐る磨いた。    
 
  
- 229 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:50 ID:IMoUGeA+
   「あんまりそーっとだと、磨いたことにならないんじゃない」   また唾を出しに行った香緒里が、戻ってきて行った。   「もっかい磨いてよ。ちょっと舌でさわるとざらざらしてるの。特に一番奥の歯。」   「じゃ、思い切って磨くぞ」   歯ブラシを入れ、ほっぺたを引っ張って、外側も磨き、内側も磨いた。   「一番痛かったところは、削ってもらったから、平気だよ、がしがし磨いても」   香緒里がそう言うので、気合を入れてかみ合わせの面に入ったときだった。   「ああっ」   香緒里が叫んだ。   「痛かった?」   「あ、あ、あ」   香緒里は涙目になっている。   「どら」   覗き込んでみると、小さい穴が開いているだけだった、一番奥の歯の前面に、   大きな穴が広がっていた。    
 
  
- 230 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:51 ID:IMoUGeA+
   「あっ」   中で虫歯が広がり、薄くなっていたところが欠けてしまったのだろう。   「ごめん、ホントごめん!」   「ん、いいよ、元はと言えば、私が虫歯にしたのが悪いんだから」   と香緒里は言ってくれたが、少し元気がない。   「痛む?」   「あ、だいじょうぶ」   そう言って、口をゆすぎに行った。      心配なので、香緒里の家に泊まることにした。   俺も忘れずに歯磨きをして、   手をつないで眠った。   どれくらい眠っただろうか。   しくしく、という香緒里の泣き声で目が覚めた。   「香緒里?」   「歯が、痛いの。」   「どこ?さっき、欠けたとこ?」   「うん。ヒック、ズキズキする・・我慢できないよぉ」   時計を見ると、3時半だ。   とりあえず、薬を飲んだり、アイスノンを当てたりはしてみたようだ。   俺が欠けさせてしまっただけに、気がとがめる。   たしか・・夜やってる救急歯科センターがあったはず・・ 
 
  
- 231 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 03:53 ID:IMoUGeA+
   どうしよ。   救急センターは行かなくてもいい気がしてきた・・   とりあえず、寝ます。   後頼む! 
 
  
- 232 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 04:33 ID:xrR0kOFR
   >>キュイーン、チィーン、シュイィン。    香緒里の歯が削られていく。    「あっ、ああ、うー」    香緒里は、口端からよだれを垂らしながら、眉間にしわを寄せ、呻いている。       (・∀・)イイ!! 
 
  
- 233 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 11:07 ID:R1cHHe+P
   わあ、歯磨き編最高!   夜中歯が痛くて泣いてるトコが特に萌え〜。   検診編も是非読みたいです。   うpよろ! 
 
  
- 234 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 13:54 ID:EDeaxLqT
   >225   是非うpして下さい。お願いします 
 
  
- 235 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 17:49 ID:Lp1XhoDI
   ちょうど215の後かな      治療台の横に、レントゲンをセットする。   大きなため息をつきながら、歯医者が椅子に座った。香緒里が固くなるのがわかる。   「えーと、大野さん、いくつ。…19か。」問診表を見ながら、歯医者が言う。   「まあ言わなくてもわかってると思うけど、ずいぶんひどいね。思ってるよりも虫歯は多いよ。」   そう言うと、レントゲンの電気のスイッチを入れた。   香緒里の口の中の様子が、ぱあっと照らされる。   歯がなくなっているところが、あの左上だろう、ということくらいしかわからない。   「はっきり言って、上の歯は、全部、虫歯だね。」   「全部・・・ですか。」   香緒里が、蚊の鳴くような声で言う。   昨日、大丈夫だと思った歯も、ダメだったか。   香緒里の手は細かく震えている。   「下の歯も、奥歯は、ほとんど全部やられてるね。ま、下の前歯しか無事じゃないってことだ。   悪い歯は全部治す、って書いてあるのは偉いけど、こりゃー大変だよ。がんばらないとな。」 
 
  
- 236 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 17:50 ID:Lp1XhoDI
   歯医者はそう言うと、椅子を倒し始めた。   ふと気付くと、横に、カルテを持った助手の人が座っている。   「まず、全部の歯を見せてもらうよ。」   ライトを操作して、香緒里の口に当てる。   「はい、あー。」   香緒里は観念したように、目を閉じて、口を開けた。   歯医者はカチャカチャ、と硬い音をさせて、ミラーを取り、香緒里の口の中に入れた。   「はい、右上から。」   「7番、C2。6番、インレー、だけど・・・。」   歯医者は、ミラーを左手に持ち替え、ホースの伸びた器具を取って、香緒里の口に入れると、   「ちょっとしみるかなー」   と言いながら、しゅっ、しゅっ、と音をさせた。   「んああああっ」   香緒里が体を固くする。   風だか水を当てたらしい。   「かなり進んでるなあ。2次齲蝕だね。この、詰め物の下で虫歯が進んでるんだよ。治してからかなり経ってるでしょう」   香緒里はかすかに目を開けると、不安そうに頷いた。    
 
  
- 237 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 17:51 ID:Lp1XhoDI
   「じゃ、続けます。」器械を戻して、歯医者は言った。   「5番、C2、4番・・・」今度は、針のようなものを手にとって、口の中をいじっている。   「あぅッ」香緒里の顔が歪む。   「4番、C2。3番、C1。2番、C2。1番は・・・C1、いや、ちょっと待った」   歯医者は、香緒里の唇をめくり、穴を、針でカリッ、とつついている。   「ぅぅぅ」   「1番、やっぱりC2。左に行って、1番、C2。2番、あー、こりゃひどいなあ、痛くない?」   香緒里は首を振る。歯医者は、疑わしそうな目で見て、   「でも、しみるでしょ?」とさらに聞いた。   香緒里は首を振りかけて、頷いた。さっきのをシュ、をやられると困ると思ったのだろう。   歯医者は、満足げに頷くと、作業に戻った。    
 
  
- 238 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 17:52 ID:Lp1XhoDI
   「ま、いいや、2番はC3ね。3番、C2。4番、C1。5番…C2。6番、これが痛い歯だね、C4。   7番、C3。6番がこんなになってるから、痛いのはこの歯かもしれないけど。」   歯医者は、またも、ふう、とため息をついて、   「今聞いててわかったと思うけど、Cっていうのは虫歯。全部虫歯だよ。   それと、数字は、進行度。C1くらいで治療すれば、1、2回で済むんだよ。   まあ、普通、C2になると、しみることが多いから、そこで治療にくるもんだけど、   それを、C3になるまで放っておくなんて。若い女の子の口とは思えないよ。   将来が思いやられるね。」   と、言い放った。   香緒里は、目に涙をいっぱいにためている。   たしかに、C1というのはほとんどなくて、C2が多かった気がする。   ものを食べるときに痛くなかったんだろうか…   俺がもっと気をつけていれば、気付いただろうか…    
 
  
- 239 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 18:09 ID:NVu7uLIt
   そう思っていると、歯医者の声がまた始まった。   「次。左下いきます。7番。」また、カリッカリッと、つついている。   「C2。6番、○。インレーです。5番、C2。4番…これは初めて、大丈夫だ。4から右3まで斜線。」   これまで、全部虫歯だったのか…   あらためて、香緒里の歯のボロボロぶりに驚く。   不思議と、不快感はなかった。むしろ、この診察で、また昨日のように少しドキドキしていた。   「右、4番、レジン、だけどこれも、2次齲蝕だなあ。5番、C2、6番、インレー、7番、C2、以上。」   カチャリ、と、歯医者はミラーと針を置いた。    
 
  
- 240 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 18:10 ID:NVu7uLIt
   「どう。」と助手に尋ねる。   「多すぎて…ちょっと待って下さい」   美人だが、やや冷たい顔の助手は、カルテの文字を数える。   「要治療、19本です。C1が2本、C2が12本、C3が2本にC4が1本、2次齲蝕2本です。」   「年とおんなじだけ、虫歯があるなんて、多すぎるよ。小さい子供ならまだしも。」   歯医者は厳しい顔で言った。   「うーん、この分だと、全部治すのに、まあ半年は通ってもらうことになると思う。   とりあえず、痛いところから治していくつもりだけど、痛くなくなったからやめる、なんてことはしないように。   この分だと、どんどん痛む歯は増えるだろうしね。ちゃんと最後まで通えるね。」   念押しするように、香緒里の顔を見つめる。   ハイ、と、泣き出しそうな声で香緒里が答える。    
 
  
- 241 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 18:11 ID:NVu7uLIt
   「一度に、何本か進めていかないと、終わらないから。一番痛むところと、   その奥をなんとかしようと思うけど、今日は時間ある?」   「いえ、今日は」   とっさに香緒里が首を振る。えっ、と思ったが、まあ、今日はショックもあるのだろう。   そう思い、黙っていた。このことが後で、香緒里の悲劇を生むことになろうとは…   「大野さん、あのね…」   歯医者は、呆れたような顔になり、なにか言いたそうだったが、   「ま、ここでお説教しても進まない。とりあえず、治療に入りましょう。」   香緒里の顔が、体が、また固くなった。   別の助手が、器具を並べ始め、歯医者は、レントゲンを見つめた。    
 
  
- 242 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 18:12 ID:NVu7uLIt
   で、ここで217に続く。と。   我ながら、長・・・ 
 
  
- 243 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 18:44 ID:m/mJwhBZ
   GJ!! 
 
  
- 244 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 20:42 ID:lIahtgwm
   細かい描写に激萌えです!   乙!   お礼に230の続きを少し…      「救急の歯医者、やってると思うけど行く?」   香緒里は首を振る。   肩を震わせしゃくり上げる香緒里の枕に、涙の大きな染みができている。   「…そこまで迷惑、かけられないよ。ヒック。私はいいから寝てて。」   そうは言っても、歯を欠けさせたのは俺だ。   心配で眠れるわけがない。   「薬はいつ飲んだの?」   「30分ぐらい前かな、でもわかんない。時間が経つのが遅くて…」   じゃあそろそろ効いてきても良い頃だ。   頭に血が昇ると痛いから、といって香緒里は上体を起こした。   抱きかかえて支えてやる。 
 
  
- 245 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 20:47 ID:lIahtgwm
   歯も一応診ておいた方がいいだろう。   「あーんしてみて、無理ならいいよ。」   俺がそういうと、香緒里は涙に濡れた顔をしかめながら口を大きく開けた。   慌ててスタンドライトを付ける。   左上の一番奥の歯、歯磨きするまでは小さかった虫歯の穴が、大きく開いている。   香緒里に申し訳なくて、動悸がした。   「ん?」   よく見ると、穴の中に白い欠片が見える。   「香緒里、多分、歯の欠片が詰まったままだと思うんだけど、    取れば楽になるんじゃないかな?」   どうやって取れば良いだろう。爪楊枝でほじくり出すか、でもかなり痛そうだ。   「…うがい、してみる」   しゃくり上げながら香緒里が言った。   「米粒とか、うがいで結構取れるから」 
 
  
- 246 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 20:59 ID:lIahtgwm
   コップに水を汲み、思いついて洗面器も持ってきた。   「はい。ここにはき出せばいいからね」   洗面器を香緒里の太ももの上に置いた。   「……んっ!」   水を口に含むと、香緒里は目をぎゅっと瞑った。目尻から、涙がぽろぽろと落ちる。   しまった、少し冷た過ぎたか。香緒里の歯の半分はC2の虫歯に犯されている。   きっと頭に響くほどしみたのだろう。心の中で香緒里に手を合わせる。   「…どう?」   水をはき出し、香緒里はまた口を開ける。   「んー、だめだ。残ってる。」   やはり爪楊枝しかないようだ。戸棚から一本取ってくる。 
 
  
- 247 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:07 ID:p80Dyk50
   す、すげえ・・   興奮しまくりだった。検診編、乙。      この香緒里の彼氏激裏山。   虫歯をつつくチャンスまで・・ 
 
  
- 248 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:12 ID:g/c+IvN0
   救急に行って美人女医に怒られる、   って展開を想像してたが、   C3のムシバぐりぐりは予想以上だ…萌え〜 
 
  
- 249 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:18 ID:lIahtgwm
   「これで取ってみるよ。痛いかもしれないけど、ちょっとの間我慢できるね?」   「うん」   言って香緒里は口を開ける。   閉じてしまわないように、左手の指を口の中に入れ、親指で上の歯を押し上げた。   欠片は、穴の入り口付近にあった。   手前の歯が削られて平べったくなっているから、うまくすれば取れそうだ。   「いくよ」   声をかけると、香緒里は俺の服の端を握って、息を止めた。   爪楊枝を虫歯の穴に入れていく。   「あーっ、ふ、んあーーっ」   やはり相当痛いようだ。香緒里は服を引っ張る手に力をこめ、声を上げて泣き叫んだ。   「もう少し、我慢して…」   「あ、はあっ!!」 
 
  
- 250 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:26 ID:g/c+IvN0
   か、噛まれる!? 
 
  
- 251 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:27 ID:lIahtgwm
   香緒里ののどの奥から声にならない声が絞り出されたその時、   欠片は穴からころりと落ちた。   洗面器に欠片を吐き出すと、香緒里は俺の胸に顔を埋め、きつくしがみついてきた。   「痛い、痛いぃー!!」   「もう終わったよ。大丈夫、大丈夫」   慌ててアイスノンを当ててやる。   「ひっく、ひっく…。痛かったよぉー」   頭を抱え込み、撫でてやる。   俺のせいでこんな痛い思いをさせてしまったと思うと、   一昨日虫歯をからかったことさえ、後悔の念でのしかかってくる。   辛いのは香緒里なのに…   香緒里は、ひとしきり泣いたあと、薬が効いたのか強引な治療が効いたのか、   はたまた泣き疲れただけか、しゃくり上げながら寝付いてしまった。 
 
  
- 252 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:30 ID:g/c+IvN0
   良スレになってきたと思うのはオレだけか・・? 
 
  
- 253 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:38 ID:g/c+IvN0
   ぐりぐり編、乙。   主人公の悪意のなさ、思いやる気持ち、   それゆえに香緒里に苦行を強いているあたりが   たまらん。   こんなのと付き合いてぇぇぇぇぇ 
 
  
- 254 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:48 ID:lIahtgwm
   俺はなんだか興奮して眠れなかった。   俺の前ではいつもしっかり者の香緒里が、   小さな歯に出来た虫歯一つで、あんなに弱くなってしまうなんて…。   動悸は一晩中おさまらなかった。      8時頃、香緒里が暗い顔をして起きてきた。   「やっぱり痛いの…ずいぶんましにはなったんだけど…」   「薬は?」   「今飲んだとこ。駄目ぇ、痛いよぅ…」   まだ次の予約までは日があったが、もう、少しも待てない。   痛い痛いと泣く香緒里をなぐさめつつ、昨日の歯医者に来た。   今日は香緒里も恐怖より痛みを取って欲しい気持ちが強いようで、   中の様子をうかがったりしている。   中には誰もいないようだ。   診療開始までまだ1時間近くある。どうしよう、他を当たるか… 
 
  
- 255 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 21:52 ID:lIahtgwm
   「どうしました?」   突然、声をかけられた。振り向くと、香緒里の担当の先生だ。   「おや…大野さん」   若くて虫歯だらけの香緒里は先生にも印象的だったのだろうか。   先生は名前を覚えていた。   「どこか痛むのかい?」   「あい、おくらあ、いらくて」   香緒里は頬をアイスノンで押さえていて口が回っていない。   首をかしげる先生に、俺は叫んだ。   「昨日、歯磨きで虫歯が欠けちゃって、夜中からすごく痛がってるんです。    薬もあまり効かないみたいで…」   「…入りなさい。とりあえず麻酔を打ってあげよう」   よかった…膝から力が抜けそうになる。         少しといいつつ長くなっちゃったよ〜   リアルタイムでコメント下さった方、ありがとう。 
 
  
- 256 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 22:20 ID:5BF5cM/n
   続けちゃっていいですかね      鍵を開けて、中に入れてくれると、そのまま診察室に通された。   「着替えてくるから、ちょっと待ってて。」   奥の部屋に消えた歯医者は、白衣を着て出てきた。   「で、どうしたって?」   「昨日、俺が歯磨きして、一番奥の歯が、欠けちゃって大きい穴があいちゃったんです。」   必死に訴えた。   「ほう、じゃ、見せてごらん。」   椅子を倒し、ライトを当てる。   冷たく光るミラーが香緒里の口に入れられる。   「あー、こりゃいかんな」   すぅっと血の気が引いた。   「俺が!乱暴にやりすぎちゃって!」   叫ぶ俺を軽く制して、歯医者は顔を上げて言った。   「いや、君は悪くないよ。」    
 
  
- 257 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 22:28 ID:5BF5cM/n
   「でも・・・」   「どうせ、あの部分は削るわけだし、欠けても特に問題はないんだよ。」   「そうなんですか。」   「この歯が痛み出すのは時間の問題だったんだ。もしかすると痛いのはこっちかもしれない、と   昨日も言っただろう。」   「そういえば・・」   「昨日、隣の歯を治療したので、神経が刺激されて、急に痛みが強くなったかもしれないね。   だから、昨日のうちに、まとめてやっておけばよかったんだが・・・」   香緒里が、しゅん、となった。    
 
  
- 258 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 22:43 ID:5BF5cM/n
   「じゃあ、いかん、っていうのは・・」   「ああ、この歯は隣と違って、まだ神経が一応、生きてるんだ。だから、痛みを止めるのに、   麻酔を打つわけ。」   「はい。」   「ただ、今見たところ、神経がかなり充血してしまっているんだ。   こういうときは、麻酔がほとんど効かないんだよ。」   「えっ・・・」   香緒里も、しゃくり上げながら、青ざめている。   「じゃあ・・神経を取っちゃえばいいんじゃないですか?」   俺は必死に抵抗を試みた。   「たしかに、神経は取らないといけないけど、麻酔せずに神経に触るなんて、拷問だよ。」   そうか・・・香緒里を見ると、ほとんど真っ白になってしまっている。 
 
  
- 259 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 22:56 ID:5BF5cM/n
   「他には?神経を殺すとか」   「君、鋭いね。神経を殺す薬を入れて、穴に蓋をして殺す、っていう方法もあるんだ。   ただね、それは、きちんと虫歯の部分を取って、きれいにしないとできないよ。   このまま蓋をしたら、歯や神経が腐って、ガスがたまるから、余計に痛むんだ」   「どうすれば・・・」   「とりあえず、できるだけのことはやってみよう。まず、麻酔を打って。強めの痛み止めと、   炎症をおさえる薬をあげるから、それを飲んで、おとなしくしてなさい」   「どのくらい、でおさまるんしょうか」   「2、3日といったところかな」   2、3日。数時間でも耐えがたかっただろうに、数日とは。    
 
  
- 260 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 23:10 ID:5BF5cM/n
   「それで治療してもらえるんですか」   「できるようになるよ。ただ、私は明日から1週間ほど出張なんだ。   でも、もう一人の先生に頼んでおくから大丈夫。美人の女医さんだ。   ちょっときついところもあるけど、腕は確かだよ。」   そう言い残して、歯医者は席を立ち、注射器を手に戻ってきた。   「はい、大野さん、あーん」   「あぁ」   「ちくっとするよー、まあ、歯の痛みに比べたらどうってことない。我慢してねー」   注射器を口の中に入れる。   「あ」   香緒里の脚が、ぴん、と伸びる。   注射器を持つ親指が、ゆっくりと押し込まれていった。    
 
  
- 261 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 23:18 ID:EDeaxLqT
   乙、すげー萌だよ!!   続きがかなり楽しみです。      ところでC4って抜かないといけない歯だったんじゃなかったっけ?   けどそうなるとブリッチになるけどその隣もC3って事は   ブリッチが不可能で入れ歯になっちゃうか、、、。   まっどうでもいいか。    
 
  
- 262 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 23:20 ID:5BF5cM/n
   「んあああ」   ぎゅっと閉じた香緒里の目から、涙がこぼれる。   「はい、今度外から入れるね」   そういうと、左手で、香緒里の唇をぐいっ、と上方向に押し広げた。   香緒里はされるがままだ。   「もう一度ちくっとするよー」   さらに唇が広げられ、注射器が入っていく。   「あぅぅ」   喉の奥からかすれた声がもれる。   薬が押し込まれるのに合わせる様に、涙がはらはらと出る。   「はい、これでおしまい」   椅子を戻し、注射器にキャップをはめて、歯医者が言った。   香緒里は、かすかな声で、「ありがとうございました」   と言い、頭を下げた。 
 
  
- 263 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 23:26 ID:5BF5cM/n
   受付で、薬の説明を受けていると、ドアが開いて、   昨日のカルテを書いていた助手と、もう一人、女の人が入ってきた。   「ああ、萩原先生。」   歯医者は、いいところに来た、とばかりに、女の人に話しかけた。   これが、さっき言っていた女医さんか。   たしかに美人だった。   「こちらの大野さん、明後日、治療に来られるから、お願いしますね。」   歯医者が言うと、   「お願いひまふ」   俺と香緒里も頭を下げた。香緒里は麻酔のせいで、口が回らない。    
 
  
- 264 :名無しさん@ピンキー:04/09/05 23:27 ID:5BF5cM/n
   「昨日の患者さんですよ」   助手が、萩原先生に告げた。   「ん?ああ、はい、お大事に。明後日ね。」   萩原先生は、微笑んでドアを開け、送り出してくれた。      帰り道。   「痛むか?」   まだ涙が止まらない香緒里に、尋ねる。   「やっふぁり、麻酔、効かないみたい・・ひっく、ひっく」   「早くおさまって、治療してもらえるといいな。あの先生、腕は確からしいし」   「でも、あの先生、怖そうだよぅ、ひっく」   気弱になっているんだろう。そんな香緒里の肩を抱きながら、ゆっくり歩いて帰った。      たしかに、少しのつもりが、書き出すと長くなるねー   後よろ〜 
 
  
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