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   虫歯&銀歯の女の子   
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    虫歯&銀歯の女の子   
  
- 1 :名無しさん@ピンキー:04/07/19 16:12 ID:8MZmTy88
   こんな子に激しく萌えます    http://up.nm78.com/data/up047068.jpg 
   
 
  
- 393 :番外編・萩原先生:04/09/08 03:22 ID:d8zEJrLq
   その頃、佳奈子は、件の19本の虫歯の患者、香緒里の治療を担当していた。   彼女の歯は虫歯が進行しているため、神経や根の治療が多い。   歯科治療は、重労働だが、特に、根の処置には集中力が必要だ。   その日も、香緒里の2本の奥歯の根を治療することになっていた。   「んあ!あぅ!」   「我慢してー、もうちょっとだから、動かないで・・」   「あぁぁ」   「はい、よく頑張ったわ。ちょっと休憩しましょ」   1本目の処置を終え、佳奈子も少しホッとして、手を洗いに立った時だった。   ズキーン。   佳奈子の右下6番に、痛みが走った。とっさに、顔をしかめ、右頬を手で押さえる。   「えっ・・虫歯?」   ドキリとしたが、一度深呼吸をすると、痛みはほとんど消えた。 
 
  
- 394 :番外編・萩原先生:04/09/08 03:23 ID:d8zEJrLq
   「何だったんだろう・・」   首をかしげながら、香緒里の治療に戻った。   「じゃあ、次はこの歯をやるわね。」   ピンセットで、仮の封をはずし・・・   ズキ。   「ぁ」思わず声が出た。また、痛みが走ったのだ。   不思議そうに見つめる香緒里に微笑みかけて、ピンセットで詰めてある綿を取り出し、   深呼吸してみる。   しかし、今度は、痛みは消えなかった。   ズン、ズン、ズン、ズン・・   痛い・・・。   根の治療など、とてもできる状態ではなかった。   急に黙り込んだ佳奈子を、夏美が厳しい目で見ていた。   佳奈子はその視線に気付くと、ふぅ、と短くため息をつき、   「ちょっと炎症が残ってるわね。薬を入れて、もう少し置きましょう。」   と、香緒里に告げた。   「じゃあ、今日は・・」   少しホッとして、しかし、不安げに香緒里が尋ねる。   「そうね、薬を入れて閉じたら終わり。あ、心配することはないわ。大丈夫よ。」   そう言うと、佳奈子は手早く薬液に漬けた綿をつめ、封をして、治療を終えた。 
 
  
- 395 :番外編・萩原先生:04/09/08 03:31 ID:d8zEJrLq
   香緒里を送り出し、医院内の片づけをはじめる。   今日の最後の患者は香緒里で、他のスタッフは、すでに帰ってしまっていた。   「先生」   夏美が、器具を洗浄器に入れながら、隣の佳奈子に言う。   「ひょっとして、歯・・痛むんじゃないですか?」   「え?」   内心の動揺を悟られないよう、笑顔で返した。   「右の歯でしょう。」   思わず、ぴくっとする。夏美は、さらに続けた。   「どうして隠すんですか。そんなの、歯科医として失格でしょう?」   その強い口調に、少しカチンと来て、佳奈子は言い返した。   「ちょっと頭痛がしただけよ。歯はなんともないわ。ほら。」   自分でチェックして確かめた後なので、堂々と口を開けてみせる。 
 
  
- 396 :番外編・萩原先生:04/09/08 03:33 ID:d8zEJrLq
   すると・・・   「たしかに、見たところ大丈夫そう、ですね、でも」   夏美は、顔をしかめながら言った。   「先生、口臭がしますよ」   佳奈子は、とっさに口をつぐんだ。思わず、手で口を押さえた。   「その臭いは、絶対に虫歯になってますよ。ちゃんと調べました?」   夏美に言われ、口から下ろした佳奈子の手が、かすかに震える。   「そんな」   臭いでわかるわけないでしょう、と、思わず詰め寄ると、   「うっ」   夏美が顔を背けた。   佳奈子の顔が蒼白になる。   「すみません、今の、わざとじゃないんです。でも、きっと虫歯あると思います」   夏美があわててフォローした。   佳奈子は黙ったままだ。   重い沈黙が流れる。 
 
  
- 397 :番外編・萩原先生:04/09/08 03:34 ID:d8zEJrLq
   「そうだ、明日から、紺野先生がお見えになるそうです。」   夏美が思い出したように言った。   佳奈子の歯を治療してくれた紺野は、目標どおり、小児歯科専門医になったが、   今は大学で、主に研究をしていた。   大きなマンションが近いこの歯科医院には、夏休み、治療勧告をもらった   子供たちが、大勢やってくる。   そこで、院長は、夏休みの間、後輩である紺野にヘルプを頼んでいるのであった。   「で、今日、小児用の器具のチェックに来られるって言ってました。   ちょっと遅くなるそうですけど・・待って、診てもらったらいかがですか」   と、夏美が提案した。 
 
  
- 398 :番外編・萩原先生:04/09/08 03:52 ID:d8zEJrLq
   佳奈子は考えた。たしかに、あの痛みは、なんともないわけがない。   でも、見た目はなんともないのに・・・   突然佳奈子は、痛む歯、6番はレジンで治療済みなことを思い出した。   ・・2次齲蝕?   先日治療した、香緒里の歯が、中でボロボロになっていたのが目に浮かぶ。   「そうね、そうするわ」   佳奈子は、軽くため息をついて、治療椅子に横に座った。   夏美は、棚から佳奈子のカルテを探し出し、治療台に置くと、   「私も、待ってます」と言い、そばの椅子に座った。      1時間後。紺野がやってきた。   「ひさしぶり。でも、こんな時間までどうしたの、二人とも」 
 
  
- 399 :番外編・萩原先生:04/09/08 04:11 ID:d8zEJrLq
   時計は8時を回っていた。   「実は・・歯がちょっと痛くて」   右頬を押さえながら、佳奈子が言った。実は、待っている間に、我慢できなくなり、   ボルタレンを1錠飲んでいたが、なんとなく痛みは消えなかった。   「ああ、それはいけないね。ちょっと見せて」   佳奈子が口を開ける。   「半年前にはなんともなかったけどね。どこ?」   「ひたの、6番です」   口を開けたまま答えると、紺野がかすかに眉をひそめた。   「佳奈子ちゃん、ちょっと、はー、ってしてみてくれる?」   佳奈子の顔が硬直する。 
 
  
- 400 :番外編・萩原先生:04/09/08 04:16 ID:d8zEJrLq
   「診察だから。ほら。」   紺野に促され、佳奈子は、しぶしぶ、   なるべく、息が出ないように、控えめに口を開けた。   「はー」   「いや、もっとちゃんと。」   強い口調で言われ、佳奈子は、思い切って、   「はーっ」   と息を吐いた。   「んっ」   紺野が思わず声を出す。   佳奈子は、泣きそうな顔になって、   「クサイ・・ですか」と、小さな声で尋ねた。   伏目がちに、ふっ、と肩でため息をつくと、紺野は佳奈子の顔を見た。 
 
  
- 401 :番外編・萩原先生:04/09/08 04:24 ID:d8zEJrLq
   「ちょっと、口臭がひどいね。おそらく、進行した虫歯があるのだと思う」   淡々と、事務的に言われたが、佳奈子は真っ赤になった。   「大丈夫。虫歯を治せば、ちゃんと消えるから。」   紺野になぐさめられ、かえって、恥ずかしかった。   カルテを手にとって、紺野は続けた。   「おそらく、この6番の下で齲蝕が進んでいるね。ひょっとすると、上かもしれないけど」   そう言いながら、椅子を倒した。   歯の痛みでは、上下を混同してしまうことが、しばしばあるのだ。   「はい。口開けて。」   ミラーで下の6番を念入りにチェックした後、   上の6番も、唇を指で押し広げながら、丹念に観察する。   佳奈子の口は、やや小さいので、少し見にくいらしかった。   そのため、紺野は、いつも佳奈子にリトラクターをはめて診察・治療するのだが、   佳奈子は、はずす時に、自分の唾液が糸を引くのが、とても恥ずかしかった。 
 
  
- 402 :番外編・萩原先生:04/09/08 04:25 ID:d8zEJrLq
   「ちょっと我慢して。」   そう言うと、上の6番に、シュッ、とエアーをかける。   「んぁあ!」   佳奈子が顔をしかめる。   「次は下いくね。」   シュ、シュッ。   「ぁあー」   ふたたび、顔をゆがめる。   「どうやら、両方ともやられてるみたいだ。上のほうがひどそうだけど、   レントゲン撮ってみよう。金子さん、お願い。右側だけでいい。」   夏美に伴われ、レントゲンを撮って、椅子に戻った。   しばらくたって、レントゲンができてきた。   やはり、上下とも、中で虫歯が進行しているらしい。   そればかりか、上の歯は、7番の中も、黒っぽく抜けて写っている。   「やられたね・・」   紺野は、半年前の検診の時、時間がなくてレントゲン撮影をしなかったことを、   少し後悔していた。   「ま、治すしかないね。」   佳奈子が頷く。   「じゃ、リトラクター。あと、麻酔お願い。」   深夜の、治療が始まった。 
 
  
- 403 :番外編・萩原先生:04/09/08 04:30 ID:d8zEJrLq
   後お願い。   助手が先生をいじめる、つもりだったが、思いがけない方向になってしまった。   ま、いいか。      寝まーす 
 
  
- 404 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 04:35 ID:+IYo7GzZ
   >>403   乙 
 
  
- 405 :295:04/09/08 06:10 ID:JEfZlIyq
   小説書いてくれたみんな、乙!       今朝は、   本 編・・・>>374 04/09/07 09:31 まで   番外編・・・>>402 04/09/08 04:25 まで纏めてUpした。       http://www.geocities.co.jp/HeartLand/4796/feti/index.htm       全編終了した時点で、Zipで落とせるようにしようと思う。 
 
  
- 406 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 09:39 ID:8ZUig6sR
   まとめてくれてありがとう〜、 
 
  
- 407 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 10:43 ID:8ZUig6sR
   まとめて読むと、本編と番外編のつながりで、また萌え〜      萩原先生の、   「19歳で歯を抜くのはつらいだろうけど、残せないものは仕方ない」   とか、   「根がダメになってたら差し歯にもできない」   とかいうせりふに、実感がこもってるんだなあと・・      香緒里の次回の治療が夜だから、萩原先生の歯が痛み出すのは次回?   それとも、もう済んじゃってるのかなあ。      今後は、これだけ強気の夏美衛生士に歯のトラブルを期待。(そんなことしたら終わらんって) 
 
  
- 408 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 11:00 ID:7WRpoNmm
   すげー、萩原先生の方も本格的だ。   ちょっと書かせてもらいます。      「じゃ、麻酔するね。最初ちくっとして・・って、言わないでも分かってるか」   紺野は笑いながらそう言うと、注射器を手に取り、佳奈子の歯茎に刺した。   「んっ・・」   手に力が入る。麻酔の注射って、こんなに痛かったっけ。   「もう一本ね」   眉間にしわが寄る。痛い。   「麻酔が効いてくるまで、ちょっと一服してくるね・・ちょっと眠くてね」   紺野はそう言って、注射器を台におき、診察室の外に出て行った。   「ふぅ・・」   佳奈子がため息をつくと、夏美が冷たい声で   「そうやって前歯ダメにしたんですか?」と言った。   佳奈子の肩が、ぴくっと震えた。 
 
  
- 409 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 11:01 ID:7WRpoNmm
   「患者には『こんなになるまで放っておいて』って言うのに、自分は痛くなるまで我慢ですか」   はっ、と嘲るように笑う夏美。佳奈子は唇をかんでうつむいた。   「で?私が言わなかったら痛くなっても放っておく気だったんですか?」   「ち、ちがぅ・・」   目に涙が浮かんできた。力なく首を横に振ると、目尻から涙がこぼれる。   「じゃあ、なんで隠したんですか」   何も言い返せず、うつむく。悔しさと恥ずかしさで、涙がどんどんあふれてくる。   「そんな気持ちでやってるなら、歯医者やめた方が良いんじゃないですか」   「言い過ぎだ。金子君」   紺野の声が、診察室に響いた。びくっとして後ろを振り向くと、紺野がドアのところに立っていた。   いつから聞いていたんだろう。たまらなく恥ずかしい。   「でも・・」   夏美が言い返そうとすると、紺野はきっぱりと   「萩原君は良い歯科医だ。指導してきた僕が保証する」   と言った。夏美は、何か言いたげな顔をしていたが   「すいませんでした」といって黙り込んだ。 
 
  
- 410 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 11:02 ID:7WRpoNmm
   紺野が、佳奈子の正面にたった。泣いてる顔を見られまいと、涙を拭く。   「萩原」「っ、はいっ・・」   紺野にそう呼ばれ、どきっとした。学生時代、紺野がこう呼ぶ時は必ず学生をしかる時だった。   「君にも、もう少し早く来てくれたらもっと良い状態で歯を残せたのに、って悔しくなる時があるだろう」   今まで聞いたこともない、厳しい口調だった。   佳奈子は、すこし怯えながら「・・はい」と言った。   「特に気にかけてる患者にそれをやられると、空しくなるだろう」   申し訳なくなって、うつむきながら「・・はい」と答える。   「君は聡明だから、今の僕の気持ちが想像つくだろう。僕は今怒る気力すらない」   紺野はそう言うと、佳奈子に背を向けエアタービンをいじり始めた。      紺野に、これほど厳しくしかられたことはなかった。   佳奈子の目から、また涙がこぼれ始めた。「くっ・・んくっ・・ひっく・・」嗚咽がこみ上げる。   夏美が、哀れむような目でこちらを見ている。   「ご・・ごめんなさい・・」   紺野の背中にそう言ったが、紺野は何も返さなかった。 
 
  
- 411 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 11:14 ID:8ZUig6sR
   おおおお、いじめ入りました!   そして、紺野もただの優男かと思ってたら!      昼間から息詰まる展開・・期待してます 
 
  
- 412 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:01 ID:yf4ofMfn
   「泣いてないで。治療始めるよ」   もう一度こちらを向いた時、紺野の口調はいつもの優しい口調に戻っていた。   「は、はいっ・・」   涙を白衣の袖で拭き、佳奈子は口を開けた。   紺野が素早くリトラクターをセットする。   「まず、入ってる詰め物はずしていくから」   ピンセットを手に取り、紺野が言う。   口の中でかちゃかちゃという音が響き、引っ張られたと思うとスポっと詰め物がとれた。   はずした詰め物を台に起き、そのまま下の歯のレジンも抜き取る。   「全然くっついてなかったね。触ったらくずれていくな」   紺野がピンセットを台に置くと、金子がけほっとむせた。   そう、自分の口の中とは思えない臭いが、診察室に漂っていた。   「見るかい?」   紺野が手鏡を差し出したが、首を横に振った。   涙で曇って、周りがよく見えない。   「んっく・・」   しゃくり上げると、余計にその臭いが感じられて、悲しくなってくる。   「うっく・・ひっく、ひっく・・」   紺野にこんな姿を見せるのは、いやだった。 
 
  
- 413 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:01 ID:yf4ofMfn
   「ほら、泣かない泣かない。なっちゃったもんはしょうがないから、早く治そう」   紺野は、優しい声でそう言うと、佳奈子の肩をぽんぽんと叩いた。   夏美が、佳奈子の涙をさっと拭く。   「続けるよ?」   紺野がそう念を押したので、佳奈子はもう一度涙を拭き、こくんとうなずいた。   紺野は微笑むと、タービンを手に取った。   ひゅいーん、といういやな音とともに、上の歯を削られる感じがする。   そう思った直後、痛みが走った。   「ん、んぁっ・・」   声を上げるが、紺野は   「ん、大丈夫。ちょっと我慢してな」   といいながら削り続ける。   ごぼごぼ、とバキュームの音が響く。   「あ、んぁぁあっ」   もう無理、と思った時、タービンが止まった。   「すごい広がってる・・出来るだけ歯質を残したいけど、厳しいなぁ・・」   紺野はそう言うと、タービンのヘッドを付け替え、もう一度佳奈子の歯を削り始めた。 
 
  
- 414 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:02 ID:yf4ofMfn
   「んぁ・・あ・・」   どのぐらい続いただろう。上の六番は、もうほとんど原形を残していなかった。   タービンの音が止まった。   「ふぅ・・うがいして」   リトラクターをはずして、そう告げる紺野。佳奈子はほっとしてうがいをした。   「これで、神経を抜いていって・・後、下も同時にやろうか。レントゲンでは、下は神経まで行ってないはずだし。麻酔なしでさっと行こうか」   紺野はそう言うと、佳奈子の方に目を向け同意を求めた。   「え・・あ・・はい。お願いします・・」   佳奈子がそう言うと、紺野はにこりと笑って、リーマーを手に取った。      「じゃ、行くから」   そう言うと、紺野は佳奈子の歯に針を入れた。   「んっ・・ぁあ・・」   ぐりぐりとねじり、抜く。   いつもは、佳奈子が患者にしている事なのに、自分がされる側になるとやはり痛かった。 
 
  
- 415 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:06 ID:yf4ofMfn
   本編と番外編、微妙につながってるんですよね。   ・・となると、本編のほうも同じぐらいの進度で進める必要が・・?   そんな難しいこと考えないでいいかw      ってことで、   本編   >>374   番外編 >>414   です。あとどなたかよろしくー。 
 
  
- 416 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:28 ID:8ZUig6sR
   おお、サンクス。混乱してきたので、治療途中経過を整理。      大野香緒里・19歳女   右上   7 C2   6 2次齲蝕・歯冠部全除去・根を治療中   5 C2   4 C2   3 C1   2 C2   1 C2   左上   1 C2   2 C3 院長待ち   3 C2   4 C1    5 C2   6 C4 根を治療中・抜く可能性あり?   7 C3 感染歯質除去・神経処置済み(次回土台立て)   右下   7 C2   6 インレー(OK)   5 C2   4 レジン・2次齲蝕   左下   5 C2 インレー治療完了!   6 インレー(OK)   7 C2 
 
  
- 417 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:32 ID:8ZUig6sR
   萩原先生はそれほどでもないし、この程度で。   右上6を2次齲蝕の治療中、根を処理中   右下6を2次齲蝕の治療予定、神経はOK?   あと、レントゲンで右上7も中がやばいんだよね? 
 
  
- 418 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:38 ID:KfJUBicN
   本格的だなー・・   しかし、改めて一覧となるとすごい歯だなぁ>香緒里   萩原先生は、状況その通りかと。   後2回ぐらいで治療完了かな・・?      このスレに常駐してるドクター、治療よろしくw 
 
  
- 419 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 12:53 ID:8ZUig6sR
   どっから手をつけていいかわからないわ・・   (萩原先生の気分で。)   終わるかねえ。   頑張れ、香緒里。通うのやめるなよ。   ま、ダレてきて続けられん!ってなったら、来なくなったことにすればいいのか(w   萩原先生は、終わりそうだね。   毎日主治医と怖い衛生士に囲まれて逃げられんし。 
 
  
- 420 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 13:20 ID:KfJUBicN
   番外編の情報によると、今度の香緒里の治療は根の再治療だけ・・?   んー、長期戦だなぁ。   香緒里ちゃんが最後まで治療続けられるよう応援♪      萩原先生不遇だなぁ。毎日こんな同僚と仕事するのか・・。 
 
  
- 421 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 13:33 ID:8ZUig6sR
   そういえば、本編は「俺」視点なんだよね   きっと、彼が最後まで続けさせるだろう。      俺的には、萩原先生萌え〜   紺野との関係が気になる。付き合ってるわけじゃなさそうだが・・ 
 
  
- 422 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 13:35 ID:rYH9j2Ky
   「ん…んぅっ」   痛みよりやるせなさと自責の念、申し訳なさと悔しさが渦巻いていた。   目を閉じればその思いの濁流に飲まれてしまいそうで、佳奈子は目を開けた。   しかし、紺野の顔はとても直視できない。   横目で夏美を見ると、馬鹿にしたような目つきだ。   仕方なく天井の模様を数えて、痛みと感情に耐えた。   「はい、終わり。大丈夫、根の先までは行ってなかったからね」   そういって手早く薬を入れ蓋をすると、佳奈子ににうがいをするように促す。   「前回レントゲンを撮らなかった僕も悪かった。    でも、佳奈子ちゃんはカリエスリスクがかなり高いから、    次から違和感があったらすぐ連絡して欲しい。いいね?」   佳奈子が返事をしようと水を吐き出している間に、夏美がたたみかけた。   「そうですよ。先生には自覚がなさ過ぎます。大体、上下とも二次齲蝕だなんて」   何も言えないでいると、紺野が言った。   「…そうだね。左は大丈夫そうだし…歯磨きが雑になってるんじゃないかな。    右利きの人は右が磨きにくいからね。」   「私、指導しましょうか?」   「嫌よ!あ、あなたにだけは、指導されたくないわ」 
 
  
- 423 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 13:52 ID:rYH9j2Ky
   佳奈子は叫んだ。   「私だって私なりに気をつけているわ…あなたが休憩中につまんでいるお菓子、    一度でも私が口にしたことがあった?     午後の診療に出る前に歯磨きをしなかったことが一度でもあった?    それでも、虫歯にはなるのよ!    あなたに虫歯がないのは私より技術や心意気が優れているからではないわ。    たまたまあなたがラッキーな人だったからよ!    そんな人に、そんな、虫歯を作ってしまった人の気持ちを理解しようともしないで、    優越感に浸るために衛生士になった人に、    侮蔑の目で見られながら指導されるなんて、死んでも嫌だわ!」   最後は嗚咽と混じって、自分でも嫌になるほど醜い声だった。   「そんな…侮蔑だなんて…」   「見てるわよ! 自覚がないなんて更にタチが悪いわ!」   夏美の顔が青ざめたのが判ったが、もう止まらない。 
 
  
- 424 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 14:06 ID:rYH9j2Ky
   止めたのは紺野の声だった。   「はいはい、終了終了。    佳奈子ちゃん、言い過ぎ。さっきの金子君と差し引きゼロだ。    金子君、僕は君が衛生士になった理由は知らないが、    さっきの言い方では確かに、誤解されても仕方ないよ。    佳奈子ちゃんなら今までの交友もある。謝れば許してくれるだろう。    でも患者さんは一期一会だ。フォローは効かないよ。気をつけた方が良い。」   乗った僕も同罪だけどね、といいながら、紺野はハハ、と軽く笑った。   夏美は、済みませんでした、と言ってきたが、佳奈子は気が立って許すどころではない。   ぷい、と夏美から顔を背ける。   「ふぅん、じゃあ今日のところは僕が指導しよう。」   その様子を見た紺野がそう言ったので、佳奈子は驚いてしまった。   「小児歯科医だよ。こう見えても指導も評判いいんだ。    はい、下もやるから倒すよ。」   佳奈子の返事を待たずに、紺野の指導が決定してしまったらしい。   さっきとは別の恥ずかしさが頭を支配して、他のことは考えられなくなってしまった。   「佳奈子ちゃん、佳奈子ちゃん? 終わったよ。」   紺野に肩を叩かれて、ようやく正気に戻る。         続きお願いします。   あ、書き忘れてた。>>414の続きでした。 
 
  
- 425 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 14:47 ID:KfJUBicN
   ぬを、ついに佳奈子のコンプレックスに火をつけちゃった夏美・・   すげぇ。ドラマ化期待したくなるw      >>421   紺野は「憧れ」ってスタンスで良いのではないでしょうか。   だから恥ずかしい、と。         ただいま本編は>>374   番外編は>>424まで続いております。   どちらも続き募集。 
 
  
- 426 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 14:49 ID:KfJUBicN
   追加      香緒里、佳奈子の歯の状況は>>416-417参照 
 
  
- 427 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 18:35 ID:jH7H7q9q
   現実の話もしたいがネタがないよな。   超接写主義の更新待ち状態が続く… 
 
  
- 428 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 19:17 ID:8ZUig6sR
   本編ちょこっと行きます      「萩原先生、最初怖いと思ったけど、いい先生だわ。」   家に帰ると、香緒里がぽつりといった。   「そうだな。怒るけど、親身になってくれてる感じするもんな」   美人だし、というのはやめておいた。   しかし。   「香緒里。あーん。」   「あーん」   素直に口を開けてみせる。ずいぶんと治療した気がするのだが、   まだ、終わったのは左下の1本きりだ。   そういえば、この歯がきっかけだった。   あのときは、こんなに大変なことになるとは思ってもみなかった。   口の中には、まだたくさんの虫歯が残っている。   歯がなくなってしまっているところも2本もあった。   可哀想に・・・    
 
  
- 429 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 19:27 ID:8ZUig6sR
   よく頑張ったな、とキスをしようとする。   香緒里も、目を閉じた。   が、さっき見た、銀歯の下のぐずぐずに腐った歯が、目に焼きついていた。   実はあの時、汚らしいな・・・と、俺は一瞬だが思ったのだった。   臭いもかいでしまったのが、いけなかった。   一瞬唇に触れたが、軽いキスだけで、離れてしまった。   同時に、萩原先生の白い歯が浮かぶ。   きっと、あの先生は虫歯なんかないんだろうな。   香緒里が、少し悲しそうに、こちらを見ていた。      次の予約の日。       
 
  
- 430 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 19:32 ID:8oRhysvm
   本編キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!   香緒里頑張れ! 
 
  
- 431 :超接与主義:04/09/08 19:42 ID:JEfZlIyq
   >>427   撮影はしてますが、仕事が忙しく編集作業が進めません。   いま暫くお待ちください。 
 
  
- 432 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 19:53 ID:8ZUig6sR
   今日は、いつもより遅い時間だった。   「今日はきちんと来てくれたわね。」   助手がにっこり笑う。   「今日も、よ。」萩原先生が訂正してくれた。   「さて、今日は。まず、前回削った一番奥の歯に土台を入れるわね。   で、そのあとで、根の治療を2本やるから。頑張りましょ。」   夜のせいか、先生はいつもよりも元気がないように見えた。   「じゃ、土台を入れるわね。神経は取ってあるけど、ちょっと響くかもしれないわ。頑張って。」   そう言って、治療台の歯の模型に立ててあった、金属の柱のようなものを手に取った。   横で、助手がセメントを練って渡す。   「あーん」   金属の端にセメントをつけ、香緒里の口の中に入れる。けっこう、ぐいぐい押し込んでいるようだ。   「あが!んんっ!」   香緒里がうめく。   「あぁぁ」   涙がつつ、っとこぼれた。   「がんばって。もう少し。」    
 
  
- 433 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 20:10 ID:8ZUig6sR
   さらにもう一度、ぐぐっと押して、   「はい。終わり。セメントが固まったら、型取るわね」   はい、と香緒里が頷く。   「だいぶ頑張れるようになったじゃない。偉い、偉い。今日はあともう二頑張りだけどね。」   萩原先生は、そう言って笑うと、左手で右肩を揉みながら立ち上がり、   助手に、「金子さん、型取りお願いね」と言って、伸びをした。   他の治療台で治療を受けていた人は、もう終わったらしく、すでに、診察室には   俺と香緒里、萩原先生と助手だけになっていた。   助手が、ピンクのゴムが乗ったプレートを、香緒里の歯に押し付けている。   「んぐ」   「はい、噛んで。このまま動いちゃダメよ?」   こくこく、と香緒里が頷き、俺の方を見ると、情けなさそうな顔をした。 
 
  
- 434 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 20:22 ID:8ZUig6sR
   しばらくして、型がはずされると、萩原先生が戻ってきた。   「さーて。準備はいい?」   香緒里が少し緊張するのがわかる。   「まず、このあいだやった、右上から行くわね。もう大分神経は取ったから、   痛くないとは思うんだけど・・・どうしてもダメだったら、麻酔しましょう。」   先生はそう言って、椅子を倒し、例の針を手に取った。   「ちょっと細めのだから。大丈夫よ」   ミラーと針を、香緒里の口に入れる。と・・・   「ん、んぁああっ」   香緒里がびくん、と跳ねた。   「金子さん、押さえて。」   助手が押さえに入るが、   「あぁぁ、ああん」   脚をバタバタさせて、香緒里が泣き叫ぶ。 
 
  
- 435 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 20:50 ID:8ZUig6sR
   「動くと危ないわ、彼氏も手伝ってくれる?」   助手に言われ、下から、手と腿のあたりを押さえる。   「あああああ」   下から見ると、壮絶な図だ。   ふぅ、と息を吐いて、先生が離れる。   香緒里の顔は、涙でグシャグシャだ。   先生も、うっすらと汗をかき、別の針を選んでいる。   集中して邪魔になったのか、マスクを外した。   助手が、あら、という顔をする。   「今度は少し入れるだけだから。大丈夫よ。麻酔なしで行きましょう。」   香緒里はもう、目をつぶってぐったりしている。   「はい、あーん。」   そう言ったとき、先生の口の中に、キラッと光るものがあった気がした。   俺は目が釘付けになった。 
 
  
- 436 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 20:51 ID:8ZUig6sR
   「んんん。」   香緒里がうめく。   萩原先生は、ミラーに写る歯の内部を少し顎を上げて覗き、下唇を軽く噛みながら、   「頑張って・・もうちょっとだから」   と言って作業を進めていく。   前歯の裏だ!一瞬見えた萩原先生の前歯の裏は、ギラギラと光っていた。   前歯が・・銀歯?動悸がはげしくなる。   すると、横の助手にひじをつつかれた。   思わず、手を離してしまっていたらしい。治療は続いていた。   「んあ!あぅ!」    「我慢してー、もうちょっとだから、動かないで・・」    「あぁぁ」    「はい、よく頑張ったわ。ちょっと休憩しましょ」    ようやく終わったようだ。 
 
  
- 437 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:00 ID:U5qoB8VE
   308のあたり書いたんだけど・・   やべー、本編と番外編が激しくリンクしてる・・   本編に過去告白の部分入れちゃってホントゴメン。   過去告白(>>308)のところ、誰が適当に差し替えてくれるとありがたい。   香緒里を何とか適当に改心させてw   萩原先生は番外編の過去の方が萌えるし。 
 
  
- 438 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:33 ID:8ZUig6sR
   先生が席を立ち、助手も後をついていった。   「香緒里、ごめんな、押さえつけたりして」   香緒里は、ひっく、ひっく、としゃくりあげている。   「ううん、いいの。協力してくれて、ホントありがとう。」   気弱になっているのか、やけにおとなしい。   「ねえ、どうしよう、次の歯。大丈夫かな」   「何が」   「抜くかもしれないって・・・」   「この間、ちょっと強くやられたから、大丈夫じゃないのか。」   「怖いよぉ」   そんな会話をしていると、先生たちが戻ってきた。 
 
  
- 439 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:50 ID:8ZUig6sR
   先生は、またマスクをしている。   俺はちょっとがっかりした。   「じゃあ、次はこの歯をやるわね。」   椅子を倒し、ピンセットを手に、先生が左上を覗き込む。   ゴムの封を外す。   「あ」   先生が小さく叫んだ。   香緒里の顔が、さっと緊張する。   ひどいのだろうか・・・   先生は、穴から綿をつまみ出すと、しばらくそれをじっと眺めている。   ため息をついているようだ。   抜くのか・・!?香緒里の緊張が伝染したように、俺も息苦しくなってきた。 
 
  
- 440 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:53 ID:8ZUig6sR
   すると、先生は、   「ちょっと炎症が残ってるわね。薬を入れて、もう少し置きましょう。」    とだけ、香緒里に告げた。    「じゃあ、今日は・・」    あの痛い治療がないということに少しホッとしつつ、   しかし、抜くことになるのではないか、という不安混じりに香緒里が尋ねる。    「そうね、薬を入れて閉じたら終わり。あ、心配することはないわ。大丈夫よ。」    助手も、横で「ちょっと置いておく時間が短かったからよ。大丈夫。」   と、フォローしてくれる。   良かった・・・   先生は、手早く、綿を薬に漬けて、香緒里の歯に押し込む。   「んんん」   少しまだ、しみるようだ。   その後、また封をして、今日の治療は、あっさり終わった。   「じゃあ次は・・・また、明後日、金曜日に来てくれる?」   助手が、次の予約を入れてくれた。      「先生、なんだか疲れてるみたいだったな」   香緒里が言う。   「私の治療がひどすぎるせいかな。」   「そんなことはないと思うけど、一生懸命やってくれてるよな。香緒里も頑張らないと。」   香緒里は、しっかりと頷いた。      いじょ。後頼んだよ〜   番外編とリンクさせてみたんだが、やりすぎたかな・・ 
 
  
- 441 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:56 ID:8ZUig6sR
   香緒里の歯の現況   しかし、ここしか変化なし   7 C3 感染歯質除去・神経処置済み・土台立て済み      終わるのかなあ   そろそろ院長帰ってくるか?? 
 
  
- 442 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:57 ID:U5qoB8VE
   >>440   おつかれー。   番外編とのリンクはすごく(・∀・)イイと思うなぁ。      香緒里も、萩原先生も、彼も、金子助手も、おつかれさまw 
 
  
- 443 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 21:59 ID:U5qoB8VE
   要望としては      院長が帰ってきても萩原先生に治療して欲しい・・。   ついでに、金子助手による香緒里のブラッシング指導も・・      贅沢言ってゴメンw 
 
  
- 444 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 22:19 ID:8ZUig6sR
   >>437   そんなに気にすることないよー   でも、ご要望にこたえて、308をマイナーチェンジしてみました   患者の前なので、ちょっと子供の頃の虫歯の話で隠してるとこがミソ      「・・私もね、子供の頃、虫歯だらけで、いっつも痛い痛いって泣いてたの」   先生は遠い目をして語り出した。   「でもね、熱心な歯医者さんに、まあ、なんていうか、救われたんだ」   香緒里は、驚いたような目で先生を見た。俺も、先生にそんな経験があるなんて信じられなかった。   「歯が丈夫な人はさ、歯とか治療の痛さ、知らないのに、治せ治せって、言うでしょ。この彼氏とか。」   そういうと先生は俺を見て、ふっと笑った。香緒里も、つられて笑って、頷く。   「でもね、こんなふうに、親身になって心配してくれる人がそばにいるなんて、幸せなことよ。」   先生は、今度は香緒里に、微笑みかけた。   「ま、この彼氏は心配してくれても、歯は治せないからね。役立たずなんだけど。   そこは私が何とか協力するから。ね。がんばって、治していこう。」   そういって、香緒里の肩をぽんぽんと叩いた。   「・・分かりました」   香緒里は、先生の方を向いてそう言った。   「それじゃ、次の予約月曜に入れておくから」   だが、先生がそういうと、香緒里は不安そうに目を泳がせた・・。    
 
  
- 445 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 22:38 ID:3L9KsN2v
   皆さん乙!      現段階で   本編  >>440   番外編 >>424      歯の状況は>>416-417と>>441参照。      308氏により、>>308差し替え要望、>>444に差し替え。 
 
  
- 446 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 23:00 ID:8ZUig6sR
   「えっ・・?何が?」   横で、紺野も夏美も苦笑している。   「下の歯の治療だよ。まあ、神経まで行ってなかったし、痛みはなかったんだろうけど、   ホントに気付かなかったの?」   「あの、考え事してて」   「まあ、疲れてるんだろう。もう10時だし、明日もあることだし、今日のところは終わろうか。   歯磨きは、また今度ね。じっくりと。」   紺野にいたずらっぽく笑われ、最後は顔を近づけて言われたので、   頭に血が上って、赤くなってしまった。   夏美が、やれやれ、という顔をする。   佳奈子は、さっきのことを思い出し、夏美を睨んだ。   「ほら。二人とも。明日は患者さんの前で仕事があるんだから、そんな顔しない。   怖いおばさん達だと思われるよ。」   紺野の言葉に、二人は同時に、紺野を睨み、   「ま、子供から見れば、おばさんかもしれないわね」   「でも、おじさんに言われたくないですよねー」   と、笑った。   「ま、いいから。帰ろう。そうだ、佳奈子ちゃん、治療の続き。上の根の治療と、上の7番。   僕は明日から毎日来るから、都合のいいときに進めていこうね。これ以上広げるんじゃないよ。」   最後は主治医の顔に戻り、佳奈子に釘をさすと、   紺野は帰って行った。佳奈子と夏美もそれぞれ、帰途についた。 
 
  
- 447 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 23:01 ID:coxCpHFT
   知り合いからこのスレの話を聞いて見に来た歯科医師です。   大変興味深く面白かったです。   皆さん結構詳しいみたいですが、この業界の方はどのくらいいるのでしょうか?   ストーリーを読むと、実際の診療と符合しない部分もあるので、   みんながみんな業界関係者ではないみたいですね。   あ、ちなみに私は歯フェチではなく興味があってのぞきに来た通りすがりです。   実際に職業にしていると、とてもフェチになんかなれません... 
 
  
- 448 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 23:01 ID:8ZUig6sR
   おっと、>>424の続きです。   こっちも後よろしくー 
 
  
- 449 :名無しさん@ピンキー:04/09/08 23:34 ID:TIMG5ATT
   そろそろ院長に帰ってきてもらって、前歯の話も進めたいんだが、   いかんせん専門にしてないのでどう治療して良いかわからん。   447氏あたりに助言して欲しいw      >>444   GJ!    患者医師関係が一挙に好転するいい台詞だ。彼氏をダシにするとことか最高!      ちなみに漏れは201を書いたんだが、166の、   『上の右の一番前の奥歯がキラっと光るのは知っていた』   の一文をすっかり忘れてた、スマソ。   というわけで、5〜6行目を、   『手前寄り、かみ合わせの半分ぐらいに銀が入っている。    これが、笑ったときにキラッと光って見えていたんだ、と思うと興奮した。    縁の部分は綺麗だ。    だがよく見ると、銀とは離れた、奥の歯との境目が黒くなっている。』   に差し替えしてください。 
 
  
- 450 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 01:59 ID:sFaVk7a8
   >>447   ま、細かいところよりは、楽しめればいいかな、というところじゃないでしょうか。   よく、ポルノに「女子校にそんな校則はないって;」というような校則が存在するようなものですね。      私もちょっと書きました。たぶん、間違ってない・・はず・・   実は歯科医のタマゴなんですが、夫の留学にくっついて、仕事やめてアメリカに来たら   暇で暇で^^;   仕事やめて、といっても、1ヶ月しか働いてませんので、まあ、タマゴです。   フェチではないですが、私は、自分が虫歯になって、先輩に(同期は信用できないからいや)   治療してもらったりするときは、ひそかに興奮してました。   恥ずかしいですよ、やっぱり。 
 
  
- 451 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 02:39 ID:sFaVk7a8
   校正段階に入ってるね   完成度も高まる・・    
 
  
- 452 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 03:11 ID:sFaVk7a8
   番外編書こうかな 
 
  
- 453 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 03:21 ID:3B2v/zY3
   これからの展開が楽しみ?   もぅ寝ます??  
 
  
- 454 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 03:53 ID:sFaVk7a8
   佳奈子は、家に帰ると、鏡の前で、右下の歯を写して見た。   今までと同じように、レジンが綺麗に詰められている。   上の歯を見ると、仮封とはいえ、これも丁寧に蓋がしてあった。   もちろんこれは、紺野の腕であって、特に自分のために丁寧にやってくれたわけではないのだが。   突然佳奈子は、自分の口の中に、紺野が神経をそそいだ結果がある、ということに喜びを感じた。   なぜ、今まで気付かなかったのだろう。もっと、治してもらおうかな・・・   ふと、そんなことを考えたが、そこに、夏美の馬鹿にしたような目つきが浮かんできた。   ・・・また、あの目で見られるなんて御免だわ。   佳奈子は、一生懸命に、歯磨きを始めた。 
 
  
- 455 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 03:55 ID:sFaVk7a8
   雑になっていると言われた右側も、頑張って磨く。と。手に少し抵抗を感じ、次の瞬間、   ぽろり。と、流しに何かが落ちた。   「あっ。」   とっさに、右上を舌で探る。やはり、6番の仮封がなくなっていた。   口の中に、薬の味が広がっていく・・・   時計を見ると、12時近かった。   紺野に、連絡しようかどうしようか迷った。   ・・待っていても、明日の朝になれば、治してもらえるのだ。   そう思ったとき、歯が、シクシクと痛み始めた。紺野に叱られ、背中を向けられたときの辛さも思い出す。   治療は明日の朝やってもらうにしても、一応、連絡しておこう。   佳奈子は、痛む頬をさすりながら、紺野に電話を掛けた・・・ 
 
  
- 456 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 04:24 ID:sFaVk7a8
   「もしもし」   「佳奈子ちゃん?どうした。」   「あの・・歯磨きしてたら・・」   「取れちゃった?」   「はい。」   「で、杜撰な治療の文句言いに電話した、と。」   「いえ!そうじゃないんです!」あわてて否定する。   「あはは、わかってるよ。」紺野は笑っていた。「ちゃんと連絡してきて、偉かったね。」   こんなことで誉められて、子ども扱いされているようだ。   「すみませんでした、夜遅くに。」   「いや、いいよ。で、どうするの?」   「明日の朝、少し早めに、診ていただけたらと思って」   「それでいいの?痛むなら、今何とかしたほうがいい。明日は仕事なんだから、痛み止め飲むわけにいかないだろう。」   そうだった。「ちょっと、痛いです。」   「OK。じゃあ、今からなんとかしよう。遅いから、迎えに行くよ。」   「すみません。ありがとうございます」   長い1日だわ・・さっきよりも痛みが強くなった気のする頬を押さえながら、佳奈子は、紺野を待った。      誰か後おねがい。 
 
  
- 457 :295:04/09/09 06:14 ID:XW2S0c00
   おはようございます。   今朝のお目覚めはいかがでしょうか?      さて、今朝は・・・   本編・・・>>440 04/09/08 21:53 まで    番外編・・・>>456 04/09/09 04:24 まで      纏めてUpしてあります。       作家の皆様に、改めて感謝いたします。         ttp://www.geocities.co.jp/HeartLand/4796/feti/index.htm  
 
  
- 458 :308:04/09/09 06:25 ID:xdUh2t7b
   >>>444   を、わがままを聞いてくれてありがとうございます♪   これで本編と先生編が完全リンクと。      >>457   差し替えありがとう♪ 
 
  
- 459 :308:04/09/09 06:30 ID:xdUh2t7b
   >>447   本職キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!   恥ずかしいな、プロに見られると(汗      ちなみに。俺はずぶの素人です。   実は治療もあまり受けたことがない・・ 
 
  
- 460 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 11:06 ID:q23OkQ3X
   まとめありがとう。   差し替えも乙です。   しかし!一つだけ。   右上6かな、そこのところ、出だしがたしか、かぶっちゃってるんで   短いの書いたほうの人(>>369-370)が引っ込めてなかったっけ。   でも、最後の、萩原先生のせりふと、うがいで水が口から出ちゃうとこは   くっつけて残して欲しいなー   と、勝手なこと言ってスマヌ 
 
  
- 461 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 11:50 ID:q23OkQ3X
   で、番外編書いてみる   俺も、神経とか取られたことないんだよなあああ   12時ごろ、携帯が鳴った。紺野からだ。   「家の前に着いたんだけど、降りてこられる?」   「はい、すぐ行きます」   降りていくと、紺野が車で待っていた。   「乗って」   乗り込むなり、佳奈子は、紺野に謝った。   「すみません。こんな時間に」   「ホントだよ。寝ようと思ってたから、正露丸でも詰めとけ、って言おうかと思ったよ」   「本当にすみません、明日にしようかとも思ったんですけど」   佳奈子が恐縮する。   「いや、嘘だよ。ビール開けるとこだったんだ。飲む前でよかった。   その歯はかなり削ってあるからね。詰め物がないとすぐに欠けるし、割れると厄介だ」   そこまで言うと、紺野は佳奈子に向き直り、真剣な顔で言った。   「明日の朝、それを見せられたら、立ち直れないとこだったよ。昨日叱ったのに、通じてないのか、ってね。」 
 
  
- 462 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 12:26 ID:q23OkQ3X
   「紺野先生が、ですか」   ん、と軽く答えると、紺野は車を発進させた。   「大学でもよかったんだけど、最近はセキュリティが厳しくてね。」   と、医院へ向かう。   「金子君とのことだけど・・まあ、彼女はたしかに言い過ぎる。僕がこんなことを言っちゃいけないけど、   一度くらい虫歯になったほうがいいかもしれない。」   前を見たまま、紺野は笑った。佳奈子もつられて、笑う。   「でもね、佳奈子ちゃんも、ちょっと気にしすぎだよ。もちろん、前歯がちょっと酷かったからね、   自分があんなにしちゃったんだ、っていう気持ちが強いのはわかるけど」   佳奈子はうつむいた。歯を折った以外、歯の悩みのない紺野に、わかるわけない。   そんな佳奈子を横目でちらっと見て、紺野が続ける。   「他は、大して酷くないよ。冷静に考えて、奥歯が8本、それも全部処置済みだ。抜髄も今回のが初めてだし、   半分は目立たないだろう。30前の女性としては上出来だと思うけど。」 
 
  
- 463 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 15:31 ID:RfIIPyYu
   夏美が虫歯になって、佳奈子先生がザマーミロ的な感じで、わざと痛く治療する小説を   うpキボンヌ。 
 
  
- 464 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 15:32 ID:q23OkQ3X
   たしかに、医院に来る同い年くらいの女性は、6番は2次齲蝕でクラウンか、ブリッジになっていることもある。   でも!虫歯のない人も、かなりいるのだ。たまに、歯科検診に借り出されることがあるが、   いつも、虫歯のまったくない女性に、嫉妬を覚え、落ち込んで帰ってくるのだった。   「そりゃ、金子君みたいな歯の人もいる。でも、虫歯をなくすってのは無理な話だし。それにね、あんまり気にされると、   僕の立場がない。主治医として、けっこうきちんと治してるつもりなのに。ま、これは僕の勝手な言い分だけれど。」   佳奈子はハッとして、紺野の横顔を見つめた。   「ごめんなさい・・自分のことで頭がいっぱいで・・・失礼なこと言ってたんですね」   紺野は、何も答えず、軽く笑っただけだった。 
 
  
- 465 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 15:33 ID:q23OkQ3X
   しばらくして、医院に着いた。   「もう遅いし、さっさとやっちゃおう」   早速、ユニットにすわり、診てもらう。   「うん、よかった、歯は大丈夫だ。でも、薬も抜けちゃってるな・・。痛みはどう?」   「ん、シクシク痛い感じです」   「取れたときだけ?まだ痛い?」   「それが・・だんだん、強くなってくる気がするんですけど・・」   紺野は、ちょっと考えるような顔になり、もう一度、佳奈子に口を開けさせた。   「んー、ちょっと、炎症起こしかけてるね。ちょっと乱暴に磨いたんじゃないかな?」   そう言うと、紺野は立って、器具を取ってきた。   佳奈子の口に、リトラクターがはめられる。何度やられても、どうしても恥かしい。紺野は、そんな佳奈子にはかまわず、   「感染おこすとイヤだから、もう一回、綺麗にしてから詰めよう。はい、行くよ。」   リーマを歯の中に入れていった。   「ちょっと痛いかもしれないな・・」   そう言いながら進めていく。   「あっ!」   佳奈子が叫ぶ。さっきよりも、ずいぶん痛みは強かった。   「ん、我慢して・・」ぐりぐり。   「ん・・・んんんん」   佳奈子の目から涙があふれる。   左腕で佳奈子の顔を抱え込むようにして押さえつけ、紺野はさらに進めた。 
 
  
- 466 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 15:36 ID:q23OkQ3X
   「んぁあ!ああっ」   かかとで、治療台を蹴る。   「動いたら危ないよ!もうちょっとだから」   「あぁぁぁぁ」   「はい、終わり。蓋しちゃうからね。」   そう言って、薬を詰めて、歯に封をした。   ようやく解放され、佳奈子は、肩で息をしている。しゃくりあげながら、ハンカチで涙を拭う。   「子供みたいに泣くなあ。」   紺野は、その様子を見て苦笑して、肩をポンポン、と叩きながら、うがいをするように言った。   佳奈子がうがいをする間に、紺野は、予約表を見にいった。   「佳奈子ちゃん、明日の午前中は担当の患者さんがいないようだから、休んだほうがいいな。」   佳奈子がえっ、と言う顔をする。   「もう夜中だし、たぶん今晩痛みが出ると思うから、痛み止め飲んで、ちゃんと寝たほうがいい。   疲れると、腫れたりするからね。明日は院長も戻ってくるし、僕もいるから。さ、片付けたら帰ろうか。」   佳奈子はおとなしく従うことにし、痛み止めを持って、紺野の車で家まで送ってもらった。   「歯磨きは、やさしくすること。」   という台詞を残し、紺野は帰って行った。      続きよろ〜   >>463   それ、夏美が虫歯になるきっかけ、思いついたんだけど、   書いてみるかなあ。 
 
  
- 467 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 17:29 ID:q23OkQ3X
   しかし、あれだね。   自分で書いといてなんだけど、   金子助手がいないと、萩原先生治療ものはつまらんね   相手が紺野だけだと、妙な雰囲気になるだけで。   紺野相手なら相手で、佳奈子の心理的なダメージがないと・・・   もっと恥かしがらせりゃよかったか 
 
  
- 468 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 17:55 ID:X1y7hCYc
   >>467   んー、痛がるだけだとどうも、ってのはあるかも・・   でも十分萌える(;´Д`)ハァハァ      紺野の心情ってのが難しいですね・・。 
 
  
- 469 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 18:20 ID:rWKEuJeK
   >>463   荻原先生は報復とかしないよ!と言ってみるテスト。      …いや、でもマジでわざと痛くとかしないと思うなあ。   むしろ、今までの手前、荻原先生とか同僚にはどうしても言えずにこっそり治すんだけど、   変な治療されて違和感あるのを荻原先生に気づかれて完っ璧に治してもらって、   「誰にも言わないわよ」とか言われるってのが萌える。荻原先生に(笑)      >>466   どんなきっかけか気になる〜。   本編か番外、どっちか落ち着いたら書いて欲しい。   短いなら今すぐにでも書いて欲しい。 
 
  
- 470 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 18:46 ID:q23OkQ3X
   >>463,469   こんなかんじ。まずはきっかけ編。導入の癖にやや長い      5月だと言うのに、真夏のような日差しが照りつけていた。   「もう。何で休みの日に、こんなとこに行かなきゃならないのよ」   オフィス街を歩きながら、金子夏美は腹を立てていた。   夏美は衛生士である。   今日は、医院は休みなのだが、院長が歯科検診に行くので、夏美はその付き添いだった。   夏美は、3人いる衛生士の中でも、一番の美人である。   院長が、夏美を指名したくなるのも無理はない。   しかし、夏美にとってはいい迷惑であった。   だいたい、歯科検診そのものには、衛生士の仕事などないのだ。   やることといえば、希望者への歯磨き指導と、歯についての相談受付。   しかし、社会人にもなって、歯磨き指導を希望する人などいないし、   相談も、歯槽膿漏のオヤジが、夏美としゃべりたくて来るくらいなものだ。 
 
  
- 471 :夏美編:04/09/09 18:47 ID:q23OkQ3X
   「はあ。やっぱり暇だってば。」   相談受付に座って、夏美はため息をついた。すでに3時間ほど座っていたが、   子供の虫歯が気になるという男性と、差し歯の変色を直したいと言う女性が来たくらいだ。   こんなことなら、萩原先生と遊ぶ用事でも作って、断るんだった。   そんなことを考えていると、   「あの、歯科相談って、ここでしょうか。」という声がした。   えっ、と顔を上げると、意外にも、若い男性が立っていた。しかも、顔は夏美の好みだ。   「歯医者の先生に、相談して来るように言われたんです。ちょっと、虫歯が多くて・・・」   男性は、そう言って、歯科診断表を差し出した。夏美は嬉しくなったが、カルテを見てガックリした。   処置歯3本。インレーの脱離放置2本。未処置の虫歯7本。   なんなの、この口腔状態は。意識が低すぎるわ。顔がいくら良くても、こういうのは・・   しかし、仕事だ。夏美は、質問を始めた。   「最後に歯科を受診したのは?」「間食は?」「歯磨きは?」   聞けば聞くほど、ため息が出るような答えばかりだった。   夏美は、軽蔑を表に出さないように努力して、歯医者にきちんと通うように、と指導した。 
 
  
- 472 :夏美編:04/09/09 18:48 ID:q23OkQ3X
   その夜、夏美は吉村という男のことを考えていた。顔はよかったなあ。性格も、悪くなさそうだ。ただ、歯がね・・・   そう思いながら、夏美は、ハッとした。何を考えているのだ、私は。   夏美は、ぷるぷる、と首を振って、あの男を頭から追い払うと、眠りに付いた。   しばらくたったある土曜日。   夏美の医院に、あの男、吉村はやってきた。   治療のあと、夏美が歯磨き指導をすることになった。   「金子さん、お仕事は何時までですか?食事でも行きませんか」   と、誘ってきた。その日は断ったが、   その後、通ってくるたびに、吉村はしつこく夏美を誘った。   ちゃんと歯医者に通ってきているし・・歯以外は好みなのよね・・   そう自分に言い訳しながら、結局、夏美は、吉村と付き合うことになったのだった。      ここまでが前振り。   まじで、うつるらしいよ。虫歯。 
 
  
- 473 :夏美編・仮:04/09/09 18:51 ID:q23OkQ3X
   この先、とりあえず漏れはこんなの考えてみた   こっそり治すってのも萌えだな、しかし      夏が過ぎ、秋も終わりに近づくころ。   夏美は、左下の親知らずが生えてきているのに気付いた。   もともと、顎もしっかりしているので、他の3本は、しっかりと生えていたが、   左下の1本だけが、出てくるのが遅かったのだ。   少し、痛いような気がする。   念のため、歯科医の萩原佳奈子に見てもらうことにした。   佳奈子とは、夏に喧嘩をしたのだが、紺野のとりなしもあり、まあ、元の関係に戻っているといえた。   「先生。ちょっと診て欲しいんですけど。親知らずが生えてきたみたいで・・」   「痛むの?」   「んー、ちょっと。」   「なるほど、気になったらすぐ診てもらうってわけね。」   「ええ。」   少し誇らしげに、夏美が答える。   「もう・・・ま、いいわ。じゃ、レントゲン先に撮って、そこに座っててちょうだい。」   椅子に座って待っていると、佳奈子が、レントゲンを手にやってきた。   少し、首をかしげている。   「左下よね。曲がったりはしてないみたいよ。」   そう言って、佳奈子は術者用の椅子に座った。   「でも、気になることがあるの。ちょっといろいろ見せてね。」   夏美が口を開けると、佳奈子は、ミラーを手に、親知らずを観察した後、   口の中全体を、ざっとチェックした。   「はい、いいわ。ところで金子さん、何か、生活で変わったことでもあった?」   椅子を起こし、佳奈子が尋ねる。   「いえ、別に・・・何か?」   不思議そうに、夏美が聞き返すと、佳奈子は、抑えた声で冷たく言い放った。   「親不知もなんだけどね・・・けっこうあちこち、虫歯になってるわよ。」   えっ・・・夏美は、耳を疑った。 
 
  
- 474 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 20:27 ID:rWKEuJeK
   >>470   うわ!すごくいい! そっちでお願いしたい。   473の展開も良い感じ。夏美初めての挫折。   虫歯ってうつるよね。高校の時パートナーにうつした(ゴメン)。   荻原先生はもともと医学部目指してたって設定だし、   「あなた、まさか吐くダイエットなんてしてないわよね」とか言って   超真剣に心配したりして欲しい〜。   過食症は胃酸で子供みたいな虫歯になるらしい。   あと、病気で唾液の分泌が悪くなると、急に虫歯って増えるんだって。 
 
  
- 475 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 20:35 ID:X1y7hCYc
   3編同時進行かぁ。すごいなぁ・・。   萩原先生はリベンジしないね。ホントに親身になって心配しちゃうタチだね。   夏美助手、自分の歯磨きはいい加減っぽい予感。 
 
  
- 476 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 20:56 ID:q23OkQ3X
   おお、ありがとう・・   じゃ、展開は473で、続きお願いします!      吉村はダメ男で、夏美を落とした後は通わなくなって、   それでまた虫歯放置で夏美にうつしたっていうイメージ   あとで、萩原先生に説教されるんじゃないか      うーむ、萩原先生みたいな歯医者に診てもらいたいものだ   そして頑張れ萩原先生(自分の治療)   紺野はどうなってるんだ、ホントに佳奈子が心配なのか、単なる自己満足なのか・・   こっちも誰かはっきりさせて欲しいです 
 
  
- 477 :447の歯医者:04/09/09 21:06 ID:rbYYGv3C
   >>450,459   もちろん、些細な箇所をいちいち指摘するほど不粋ではありません(笑)。   それよりも、歯科関係者でない方々がこれほどまでにディテールに凝った   ストーリーを書き上げたことに驚嘆しております。   私もお手伝いしたいのですが、いかんせん想像力&創造力が不足しているので...   現実的なことに対処するのは比較的得意なのですが。 
 
  
- 478 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 21:11 ID:q23OkQ3X
   >>447の先生   前歯の治療ってどんななのか教えていただけると・・   特に香緒里の注目の前歯(両側からやられててC3のとこ)あたり。   そしたらまた誰かが痛そうな治療シーンに仕上げるので。 
 
  
- 479 :447の歯医者:04/09/09 21:20 ID:rbYYGv3C
   >>449   文章のみでしか状況を把握していないので、想像のみでお答えしますが、   前歯のC2は通常は光重合レジンで充填します。   光重合レジンは歯の色に近いペースト状の樹脂で、青い光を当てるとカチカチに固まります。   見た目のこともありますので、比較的広範囲にわたる歯質の欠損でも、   歯髄(神経)に虫歯が到達していなければなんとか光重合レジンで治そうと試みます。   あまりにも歯質の欠損の範囲が大きく、光重合レジンで治せないときには   やむを得ず生きた歯のまま(神経を取らないで)歯の形を円錐形に整え、その上からかぶせます。    
 
  
- 480 :447の歯医者:04/09/09 21:26 ID:rbYYGv3C
   >>478   これもあくまで文章のみで把握した内容からの想像での回答となりますが、   C3でしたら、根の治療(リーマーを用いた治療)を行います。   その辺は、このスレッドのストーリーに詳細が記述されているので詳細は省きますが、   根の治療が終了した後は健康保険のみで治療するか、自己負担で見た目の良いものを装着するか   によって用いる材料が変わってきます。 
 
  
- 481 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 21:28 ID:X1y7hCYc
   >>479   ここの住人次第では、その歯の治療に行く前に虫歯が進行してしまうこととかもあるかも・・w   正直なんでもありですからねw 
 
  
- 482 :447の歯医者:04/09/09 21:36 ID:rbYYGv3C
   根の治療が終了した後   1)健康保険を用いる場合   1日目   金属の土台(杭のようなもの)を装着しやすいように歯の形を整えて型を取ります。   前歯はそのままではかわいそうなので仮の歯をかぶせてあげます。   2日目(1週間後)   金属の土台をセメントで装着します。金属の土台を含めてさらに歯の形をきめ細かく整えます。   歯肉の形と調和がとれるようなかぶせものを装着したい場合は   仮の歯を装着して日を改めて(歯肉の状態が落ち着くのを待って)型を取りますが、   この日に型を取ることもできます。きれいなものをかぶせたいのなら前者がオススメ。 
 
  
- 483 :447の歯医者:04/09/09 21:44 ID:rbYYGv3C
   3日目   型を取ります。対合歯(かみ合っている歯)の型と咬み合わせの記録を取るのも忘れずに。   また、シェードテーキングといって、歯の色の確認をします。歯の色も個人差があるので   それぞれの色に近いかぶせものを作ってあげる必要があるからです。   色はA3とかB4といったアルファベット+数字で表現されます。   日本人ならA3を選ぶのが無難でしょう。若い人で歯の着色がまだ進行していない場合はA2とか。 
 
  
- 484 :447の歯医者:04/09/09 21:52 ID:rbYYGv3C
   4日目(1週間後)   かぶせものが出来上がってきますので装着します。たいていの場合咬み合わせなどの調整が必要です。   かぶせものは、銀色の金属の表面に歯の色に近い硬い樹脂をコーティングしたものです。   最近は材料も進歩しましたが、どうしても色調の不自然さがでやすいのがこの材料の欠点です。   また、喫煙やコーヒー、お茶類など嗜好によっては早期に黄色く着色してしまいます。      香緒里さんの前歯にこれをかぶせて、不自然な色をした前歯に萌える、なんていうのも   このスレッド的にはありなのでしょうか。 
 
  
- 485 :萩原先生編:04/09/09 21:56 ID:X1y7hCYc
   これからは、何編かを名前欄に明記しませんか?   そうでないとまとめサイトの人が大変そう。      佳奈子が家に帰って寝ようとすると、紺野の予告通りずきずきとした痛みが襲ってきた。   「っ・・」   顔をしかめながら、痛み止めを飲む。   脳裏に、ふっと香緒里の顔が浮かんだ。   「・・あの子も、こんな事やってたのかな」   そう思うと、最初に診た時にかけた厳しい言葉が空しくなってくる。   「・・自分に言え、って話よね」   そうつぶやくと、またずきずきと痛みが襲う。   しばらくは寝れそうにないが、とりあえず横になることにした。      起きると、時計は10時を回ったところだった。   「・・ふぅ」   痛みはとりあえず治まってはいる。昨日のように、患者さんの前で失態をさらけ出すことはないだろう。   そう自分に言い聞かせ、朝とも昼とも言えない食事を取り、家を出た。 
 
  
- 486 :萩原先生編:04/09/09 21:56 ID:X1y7hCYc
   午後から治療にはいると、季節柄、小中学生が多い。   小学生はともかく、中学生ともなると結構すごい状態になってから来る輩もいる。   「これだけひどい虫歯なら、前の検診の時も言われたんじゃない?」   「え、えへへ・・」   「笑ってごまかさないの。どうしてもっと早く来ないの。こんなになるまでほおっておいたらダメじゃないの!」   そう言って、ふととなりのユニットを見ると、となりのユニットで院長の助手をしている夏美がにやっと笑った(気がした)。   怒りと恥ずかしさで、顔が真っ赤になりそうになる。   「とにかく、もっと歯を大事にしないとダメよ。治療するわね」   恥ずかしさを隠すようにそう言い、治療を始めた。      治療が終わり、手洗い場で手を洗っていると、後ろから紺野がぽんぽんと肩を叩いた。   「ちょっと、話があるから来てくれないか」   すこしどきっとして、「は、はい」と答えながら、手を拭いて振り返った。   紺野はさっさと歩いていくと、廊下の端で立ち止まった。   「な、なんでしょう」   微妙な期待を押し殺すように、佳奈子は言った。 
 
  
- 487 :萩原先生編:04/09/09 21:57 ID:X1y7hCYc
   「萩原君は、患者さんに厳しすぎる気がするよ」   はっとなって、紺野を見る。そうだ、同じ診察室で治療していたのだ。   紺野にさっきの声が聞こえていないわけがない。夏美のにやっとした顔がまた浮かぶ。   「確かに、君の悔しい気持ちは分かる。でも、患者さんがユニットに座るのは大変なことだ。それは君がよく知っていることだろう」   昨日のことを言われているような気になり、佳奈子はまた恥ずかしくなる。   「は、はい・・」   「我々は、知人のところで治療が受けられる。それでも、出来れば治療は受けたくないだろう」   顔を真っ赤にしながら、申し訳ない気持ちでこくんと頷く。   「君は優秀な技術を持っている。患者の気持ちも分かるはずだ」   「・・はい」   「君がユニットに座った時、一番かけて欲しい言葉。それを患者さんにもかけてあげようよ」   「はい、分かりました」   佳奈子が言うと、紺野は満足そうにうなずいて戻っていった。      かけて欲しい言葉・・。佳奈子はそれを考えながら、ユニットについた。患者もユニットに座る。   一通り診察をして、レントゲンを見る。・・うん、これだ。   「つらかったでしょう。もう大丈夫よ」   佳奈子がそう言うと、となりのユニットで院長がぷっと吹き出した。   ・・二度と言うまい、と心に決めた佳奈子だった。 
 
  
- 488 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 22:01 ID:X1y7hCYc
   萩原先生の治療が進むのかと思った人ゴメン、単なるツナギでしたw   検診の結果受診した方々もこの物語にはいるのか?・・となると無限に長くなりそうですねw   3スレぐらい消費しても終わらなさそうw      >>479-484   治療の詳細ありがとうございます♪   ・・なかなか大変なんだなぁ、歯の治療・・ 
 
  
- 489 :447の歯医者:04/09/09 22:01 ID:rbYYGv3C
   2)自己負担で治療する場合   治療の進行は健康保険の場合と大きくは変わりませんが、用いる材料のバリエーションが多いです。   土台に用いる金属も金や白金を多く含有するものを用いたり、   土台に金属を使わずに白い材料で作ったりなど。   土台を白い材料で作れば歯肉が黒くなるのを少し防げます。   歯肉が黒くなるのを完全に防ぐにはかぶせものも金属を使わずに白い材料のみで作ります。   この場合の白い材料とは陶材(瀬戸物)を指しますが、   強度が劣るので金属の表面に陶材を焼き付けたものをかぶせるのが一般的です。 
 
  
- 490 :夏美編:04/09/09 22:51 ID:ltpYvdLi
   >>487   不覚にもウケたw      夏美編の続きを少し。      なぜ…夏美はショックで回らない頭で理由を考えた。   もともと、少々無茶をしても虫歯にはならない体質だ。   甘い物も好きだし、実は歯磨きにだってそんなに時間をかける方ではない。   でもそれで今までは大丈夫だったのに…   佳奈子が続けて言う。   「変だわ、今まで虫歯になったことはないんでしょう? こんなにたくさん…    …あなた、まさか、」   そう言われた瞬間、今度は異様なほど頭が回った。   佳奈子の口から次に発せられるであろう言葉が耳鳴りのように頭の中に響く。   『だらだらと間食してるんでしょう』   『お酒を飲んだらついそのまま寝てしまうんでしょう』   『そもそも一日に歯は何回磨くの? 寝る前にさっと磨いて終わりかしら?』   全部やっていることである。指摘されたらどうすればいい…?   だが、実際に佳奈子が言った言葉は、思いがけないものだった。   「…まさか、吐くダイエットなんてしてないでしょうね」   そう言う顔は真剣そのものだ。というより、半分泣きそうになっている。友達の顔だ。   「してない、してないです」   慌てて否定しながら、夏美は思い出していた。   夏の終わり、ついこの間、虫歯の佳奈子に自分が何を言ったか。   佳奈子がどんな顔をしていたか。   あのときの自分を殴ってやりたくなった。      …どんどん青春小説になっていくんですが(゚∀゚) 
 
  
- 491 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 22:58 ID:ltpYvdLi
   ちなみに自分は、根の治療も光重合レジンも二次齲蝕も経験済み。   そのときの記憶で書いてますw      本編だけど、レジンなら1,2回で終わるはずだから、   前歯(C3以外)は一気にレジンで治療して、   奥歯のC2はインレーだろうけど、治療の話は書かずにとばせば、   一気にインレー入りまくりの治療終了後の話に持って行けそうだね。 
 
  
- 492 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 23:12 ID:gKB2V7DL
   話が中途半端で終わるのも嫌だけど、   早く終わってネタが無くなるのも嫌だなw       
 
  
- 493 :名無しさん@ピンキー:04/09/09 23:31 ID:mQpjEfi5
   おい、岸利!   おまえ、うざいよ。出てくるな!   歯フェチの仲間内では、オマエのことは軽蔑のまなざし。      http://www.ultra-closeup.com/bbs/joyful/joyful-r.cgi   Re: 入れ歯モドキ? 岸利 徹 - 2004/09/09(Thu) 20:25 No.1773               >>TYWさま      ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/feti/1090221132/L50   で凄いことになってますゼ        
 
  
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