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虫歯&銀歯の女の子
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虫歯&銀歯の女の子
- 530 :香緒里編:04/09/10 15:22:19 ID:MVHjtKQX
気がつくと、周囲は昼休みに入っているようだ。 治療されていた子供たちはいなくなり、他のスタッフも片づけをして、ほとんど奥に入ってしまった。 「萩原先生、あのう・・」香緒里が、おそるおそる話し出す。 「どうしたの?」 「この、前歯は・・・どうなるんでしょうか」 「そうね、一応、根は大丈夫そうだから、前にも言ったけど、差し歯にできると思うわ」 「そう・・ですか。」 香緒里がうつむく。 「えーと、香緒里ちゃん。差し歯が気になるのはわかるけど、最近は、見た目も綺麗なのができるわ。」 萩原先生が、優しく言う。 「でも・・でも・・」 「でも、他にないし、歯抜けっていうわけにもいかないでしょう?」 「先生みたいな・・綺麗な歯の人には分からないですっ!」 香緒里は泣き出してしまったが、萩原先生も、思いつめたような顔をしていた。 そのとき、端の治療台の上をいじっていた男の人が、こちらへ歩いてきた。今日、初めて見る人だ。 さっきの、コンノ先生とかいう人だろうか。 その人は、通りすがりに、萩原先生の肩をポン、と叩いて、受付の方へ行ってしまった。 萩原先生は、ハッ、とした顔で、その男性の後姿を見ていたが、 「・・・香緒里ちゃん。」 しばらくの沈黙の後、決心したように、静かに口を開いた。 「私の前歯も、虫歯でダメになっちゃったの。だから、香緒里ちゃんの気持ち、わかるつもりよ。」 俺は、驚いて萩原先生の口を見た。そうだ、裏が銀色だったのは・・・ 香緒里は、もっと驚いているようだ。 「だから、がんばって、治しましょ?ね?」 「はい。わがまま言って、すみませんでした・・」 受付の方を見ると、さっきの先生が、萩原先生をじっと見つめていた・・・
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